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カムイトランスストレージ

「LBトラックス北海道」では、カスタムコンプリートトラックを販売する

コンプリートカーやパーツの販売で業界の魅力を伝える

 道産野菜を全国に運ぶ「カムイトランスストレージ」。生肉や鮮魚など取り扱い品目も増え、年間1万㌧の食品を道外に運ぶ。売上高は創業時比10倍と急成長。〝新鮮で美味しい〟という道産食品のブランディングを下支えしている企業だ。

 竹山弘基社長は「保有するほぼすべての車両で輸送温度の変更が可能で、ドライ・チルド・フローズンの3温度帯に対応している」と強みを強調する。

 2021年には、自社工場が国土交通省北海道運輸局札幌運輸支局の認定を取得した。日々のメンテナンスで車両の故障を未然に防止するほか、緊急時でも迅速な対応ができる。

 海上コンテナ輸送事業にも参入するなど業容も拡大中だ。その拠点として23年9月には、北広島営業所を開設した。

 一方で、労働環境の構築にも尽力。元々、時間短縮などを実践しており、増員や人材育成などで「物流の2024年問題」にもすでに対応済みだ。

 また竹山社長は、全国各地で開催される自動車関連イベントなどに出展し、子どもたちにトラックの良さを伝えている。

「誰でも子どもの頃に触れたものの印象は強く残っているものです。格好いいトラックが身近にあることで、『将来、乗ってみたい』という子どもが一人でも増えれば、運送業界の活性化につながると考えています」と竹山社長の情熱は熱い。

 こうした背景から新事業にも着手。10月からは、スーパーカーなどを販売する「リバティウォーク」(本社・愛知県)が運営する、トラック部門「LBトラックスジャパン」の販売代理店事業を開始した。屋号は「LBトラックス北海道」だ。トラックコンプリートカーの販売、装飾を手掛ける事業だが〝将来の運送業界のために〟という思いが強いという。

 来年7月には、自社の敷地内にパーツなどを取り付つける架装工場が完成予定。さらに24年中には、ショールームやカフェなども併設していく計画だ。

「スーパーカーのミニカーやグッズなどをそろえ、子どもでも大人でも楽しめる複合施設となる。販売や飲食などに特化した会社を設立し、専門性をより高めて事業展開していきたい」と竹山社長は語る。 

竹山弘基社長
全国各地で開催される自動車関連イベントには積極的に参加