ダイワ工業

エクステリア分野外でも存在感。鉄加工技術で〝欲しい〟に応える
「来春に新しいアメリカンアイアンガレージを発表します。これからも選ばれる商品を生み出し続ける」と話すのは、美唄のガレージメーカー「ダイワ工業」の荘司光哉社長。
鉄製の堅牢なアイアンガレージに特化し、変形地や狭小地にも対応した一点物を数多くつくりあげている。エンドユーザーへの直販は行っていないが〝知る人ぞ知る〟ガレージメーカーとしてコアなファンも数多い。
いち早く〝脱灰色〟を図ったのも同社。ブラックやブラウンなど住宅の外壁と調和したカラーリングのガレージや物置を生み出し、従前のエクステリア商品にとらわれないチャレンジングな事業展開で成長している。
一方、「低価格」「量産」をテーマとした雪下ろし不要のガレージ・カーポートの開発も2021年からスタート。今年で足掛け4年、製品化に向けた最終フェーズに入った。
「いよいよ最終試作モデルのモニタリングが始まります。今冬は降雪量も多いようですし、条件は整っています。結果が楽しみです」と荘司社長。
商圏の拡大も図り、東北エリアへの進出も検討中だ。
荘司社長は「豪雪地である美唄のガレージメーカーとして、これまで培ってきたノウハウを活用したい。ニーズは必ずある」と意気込む。
一方、鉄の加工技術を応用して20年に立ちあげたアイアン家具ブランド「ando・・・・」も堅調。〝武骨〟な鉄と柔らかな木材を融合させた商品づくりが特徴で、テーブルや棚などを豊富にそろえる。1点30~40万円という価格設定だが、ガレージ同様オーダーメードで対応することで、カフェやショップ、グランピング施設、イベント会場など多ジャンルからオーダーを獲得。ブランド力の高まりに比例して販売数を伸ばしている。
新たな挑戦も近くスタートする。同社の帯広営業所が中核となり、十勝エリアで酪農・農業用機械の部品製造と農業用倉庫の建築を受注していく計画だ。
荘司社長は「切削、切断、曲げ、溶接といった当社の鉄加工技術はガレージや家具に限らず、さまざまな〝欲しい〟に応えられるはず。今後は異なる業種や業界とのコラボレーションも視野に入れています。会社が成長してこそ社会や社員に還元できるわけですから、引き続きチャレンジ精神を持って事業を進めていきます」と前を向く。


