石山通り司法書士法人
〝安心をかたちに〟を理念に共同代表制で組織力を強化
4月から相続登記の義務化により「相続」「終活」ニーズが一層拡大している。
「司法書士がコンサルする終活は、他業では真似できない強みがあります」と話すのは「石山通り司法書士法人」の大築千穂代表だ。個人向け終活サポートや中小企業経営者の事業承継に関するコンサルなど、終活に関するさまざまな案件を手掛けている。
推奨しているのが「財産管理契約」と「任意後見契約」の併用。事前に自身の判断能力の低下した場合に備えて、将来の代理人を選び、財産の管理・処分・運用方法、介護の方針や入所したい老健施設候補まで選定しておくもの。本人の意思を反映した自由な設計が可能だ。
単身者や同居者がいない高齢者などへは「財産契約管理」と併せて「見守り契約」を推奨するケースもある。財産管理のみではなく、定期的に本人の近況を確認することで、認知症の重症化や安否確認を行うことができるのが最大のメリットだという。
一方で、死後には各種届出や葬儀の手配、火葬、埋葬、ライフラインの解約、遺品整理などのさまざまな手続きや事務が発生する。通常は、これを親族が担うことになるが「死後事務委任」として司法書士へ依頼することもできる。
「会社経営者の相続問題には、個人資産や親族問題に加え、事業承継や株式の問題が混在しているケースが多い。当法人では税理士や弁護士、中小企業診断士などの士業との連携を強化しており、複雑な案件も一手にお引き受けできます」と大築代表。
同法人のこうした丁寧なサービスが支持され、近年は事業規模も拡大。一昨年の法人化に続き7月1日には、役員司法書士だった前岡政勝氏が共同代表となり新たなスタート切った。
「共同代表制で経営基盤が整い、組織力強化に成功しました。対応可能な業務の幅も広がったうえ、業務のスピードもアップしました。さらなる顧客満足を追求していきます」と前岡代表は意気込む。
現在スタッフは10人を超えており、今秋には札幌市中央区の石山通沿から、札幌市中央区南2条西12丁目324・11に事務所移転も予定。司法書士法人としてさらなる拡大を目指す。