石屋製菓
世代や性別、国籍問わず、人々に〝しあわせ〟を届ける
コロナウイルスによる行動制限が解除となり、観光業界も復活の兆しが見えてきた。土産菓子市場も大きく回復しており、「石屋製菓」の白い恋人も販売を伸ばしている。
同社では〝100年先も北海道に愛される会社へ〟という長期ビジョンを掲げ、地元客とのタッチポイントを増やしている。昨年は、札幌市中央区でカフェやセレクトショップを併設した「22%MARKET」を、イオン桑園店には、どらやきとソフトクリームの「いしや茶寮」をオープン。さらに今年5月には旭川市のイオンに物販直営店も開設している。
土産、贈答用だけではなく、〝自分用〟商品も拡充している。今年4月から販売している白い恋人のチョコレートをアレンジした「チョコレートタブレット」は、ホワイトチョコレートの「白い恋人ホワイト」とミルクチョコレートの「白い恋人ブラック」を展開。手頃な価格も相まって、地元客からも好評を博している。
10月1日には新たに3種(焦がしキャラメル、ミックスベリー、抹茶ミルク)の新味が発売され、5種展開で新たなISHIYAの定番商品へと成長させる方針だ。
一方、本社に隣接する「白い恋人パーク」では現在、K18でつくられた「金の白い恋人缶」が工場見学ラインに展示されている。札幌三越で今年開催された「大黄金展」に合わせて製作されたもので、展示終了後に同社が買い取った。総重量は1・7㌔、展示価格は約3000万円だ。
石水創社長は「『白い恋人パーク』に来館されたお客様をあっと驚かせ、価値のあるものを見ていただきたいと思い購入しました。このほかパーク内には、マイセンのチョコレートカップ『花づくし』やブリキのおもちゃの軍艦『鹿島』など、貴重なアンティーク品も多数展示しています。多くの方に楽しんでほしい」と語る。
菓子製造とテーマパークの運営――全く異なるジャンルだが、共通するコンセプトは人々の笑顔だ。これまでも、これからも、世代や性別、国籍の垣根を超えたすべての人に〝しあわせ〟を提供することが、ISHIYAが向かう未来だ。