【今月号特選記事】東京に次ぐ“圧倒的2番手”、データが示す北海道の”コロナ解雇予備軍”
コロナ解雇7万人超――この数字はいまだ増え続けいる。未知なるウイルスによる人的被害は生命・健康だけでなく、仕事にも及んでいる。
厚生労働省は2月以降、新型コロナに関する解雇や雇い止めなどに遭った労働者の数を集計。その数字を5月29日以降、毎週公表している。「解雇等見込み労働者」という分類で、すでに解雇されたケース以外に、手続きが進んでいる者の数も含んでいる。
その数は、11月27日時点で全国7万4055人。都道府県別にみると東京都の1万7949人が最多。次いで大阪府6403人、愛知県4102人、神奈川県が3319人と続く。北海道は4番目の2889人となっている。
「網羅的に把握できていないため、実態は統計以上にもっと多いのではないか」と北海道労働局の担当者が話す一方、北海道に関しては気になるデータがある。厚労省は、実際に解雇された労働者数とともに「コロナ解雇を検討している事業所」の数を集計。「雇用調整の可能性がある事業所」と分類している。
このデータによると、北海道は東京に次ぐ2番目。東京を除いた地域の中では唯一、1万社を超え、3位以下を大きく突き放しているのだ。
道労働局、道中小企業家同友会、連合北海道などでは相談窓口を設けて対応しているが、今後のコロナ解雇の見通しについて、どの団体もこう口をそろえる。
「道内の“コロナ解雇予備軍”は間違いなく多い」と。
発売中の財界さっぽろ2021年新年号では、コロナ解雇に関する厚労省のデータを都道府県別に掲載。北海道に「予備軍」が多いとされる背景に迫った。
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