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真嶋内装

自社でもANS風力発電機を導入している

新会社設立や本業の強化で唯一無二の存在へ

 一般住宅のリフォーム、商業施設等の内装工事を手掛ける「真嶋内装」は、本業以外にも多岐にわたる事業を展開。どの事業も右肩上がりの成長を続けており、経営基盤の底上げに成功している。

 その1つが、2020年に開始した個人ユーザー向けのレンタカー事業。札幌市東区の店舗には、国産車から輸入車や電気自動車まで約150台をそろえる。

 真嶋彰社長は「常に新しい車両を導入し続けています。その分、新型や修復履歴のないレンタカーを中古車としても販売しています。このサイクルを繰り返すことで、常に最新の車種をラインアップするとともに、良質な中古車の販売が可能です」と話す。今後は、企業向けのカーシェアリング事業も計画しているという。

 また、23年からは風力発電事業に参入。一般住宅や施設向けに「ANS風力発電機」の施工と設置もスタートさせた。

 ANS風力発電機は、縦型式の小型風力発電機を複数台接続して発電するもので、これまでのプロペラ型小型風力発電機と比べ、価格や設置工事費が安価で振動や雑音も少ないのが特徴。微風でも安定した発電効率を保つことが可能だ。

 同事業のさらなる拡大のため、10月1日に合同会社「J・SEG」(本社・札幌市)を設立した。J・SEGでは、風力発電機やモーター発電機の開発と製造、販売や設置からコンサルティングまでを担っていく。

「12月に、風力発電機とモーター発電機を組み合わせた新たな発電機をリリースします。主に学校や商業施設などへの設置を想定しています。今後は、風力発電機の仕組みを応用した防災関連の製品も開発予定です」(真嶋社長)

 昨年設立した農業法人「りんく」では、余市町に約2万坪の土地を取得しており、新たにワイン製造用のぶどう農園を開設。来秋には一般開放も予定しており、自然栽培やコンパニオンプランツを軸にした農園を目指している。

「農薬などが河川へ流出し、魚など流域の生態系を破壊する水質汚濁事故が問題になっています。この農園は、SDGsの14番目の項目である〝海の豊かさを守ろう〟にも寄与しています。本業を軸に全セグメントの底上げを図るとともに、社会から必要とされる企業も同時に目指していきます」と真嶋社長。 

真嶋彰社長
さまざまなレンタカーを用意する
J・SEGの社長を務める齋藤丞氏(左)と真嶋社長