西野学園
教員の質で選ばれる専門学校グループ。国際化も加速
医療・福祉系人材の養成に特化した専門学校グループ「西野学園」。「札幌医学技術福祉歯科専門学校」(札幌市中央区南5条西11丁目)「札幌心療福祉専門学校」(同北2条西20丁目)「札幌リハビリテーション専門学校」(同北4条西19丁目)を運営し、コ・メディカルスタッフを数多く輩出してきた。
教育の底上げをテーマに、2017年からは教員のスキルアップに着手した。学生アンケートを主体にした独自の評価制度を新設し、教員一人ひとりの強みと弱みを可視化。座学・実習のブラッシュアップに生かしている。
教員の年齢層は幅広く、若手の情熱とベテランの知見が融合している。教育の質の高まりは、国家試験合格率を見れば一目瞭然だ。
例えば「札幌リハビリテーション専門学校」の作業療法士科(4年制)では、21年から3年連続で合格率100%を達成。「札幌医学技術福祉歯科専門学校」の作業療法士科(3年制)も、23年度は合格率100%を記録した。また、精神保健福祉士と社会福祉士を養成する「札幌心療福祉専門学校」では、道内専門学校の実務経験ルートで唯一、23年度の社会福祉士の合格者数が2ケタを達成。全国でもトップクラスの結果となった。
一方、労働人口が減少する中、医療・福祉業界の人材ニーズはかつてないほどに高まっていることを受け、養成人材の国際化を推進。今年10月からは、21年に国際教育提携を締結した中国の「滄州医学高等専科学校」に同学園の教員が出向き、臨床検査の実習指導を行う出前授業を開始する。
留学生の受け入れも積極的で、アジアの日本語学校や職業大学との協定を拡大。中国や韓国、ネパール、バングラデシュなどから28人の留学生が学んでいる。
前鼻英蔵理事長は「医療・福祉現場では近い将来、外国人とともに働くことが当たり前になります。学生のうちから異文化コミュニケーションを体験する意義は大きい」と話す。
また、医療・福祉業界の発展が学生のベネフィットにつながると考える前鼻理事長は「当学園では道内事業者への就職を前提に外国人留学生を受け入れています。人材紹介などで採用経費が高騰する医療・福祉業界を支えていきたい」と意気込む。