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小鍛冶組

新年度は現場代理人と社会人野球で〝二刀流〟を目指す林稜芽さんが入社

建設業で働きながら社会人野球で夢追う若者も応援

「小鍛冶組」は、建築の基礎工事や骨組みとなる躯体工事における北海道のリーディングカンパニーだ。札幌市内の再開発プロジェクトなど大規模建設工事に同社は欠かせない存在となっている。

 常に積極的な採用活動を続ける同社は、甲子園経験者など元高校球児らの就職先としても人気だ。軟式野球部を設けており「野球を続けたい」という若者の夢を応援。採用後は、適性に合わせて現場代理人や重機のオペレーター、ダンプの運転手として勤務。2~3年後に独り立ちを目指す。まずは座学を重視した独自のOJTプログラム「KOKAJIアカデミー」で学ぶ。建設業界では、入社後即ちに現場に配属されるケースが多く、離職理由の一つになっているが同社は、社会人のマナーやコンプライアンス、建設現場ならではの業界用語などをレクチャーし、基礎作りを優先する。

 近年は重機のオペレーター職も人気で未経験者もちろん、実務経験が無い有資格者もサポート。本社の広大な敷地を活用することで実践的なトレーニングが可能で熱意のある人材をしっかりと養成している。

 働く環境の整備にも取り組む。今年3月に札幌市東区にあった「中央オフィス」を同中央区南13条西1丁目に移転した。面積は従来の約4倍となり、本社機能の一部やグループ企業の拠点も置く。通勤に加え、札幌市内各所の再開発工事へのアクセスも大幅に向上している。

 このほか、今年4月には作業服のモデルチェンジを実施した。従来同様にスポーツメーカーのミズノ製で、新たに服の色を選択できるようにした。機能的で個性も表現できると好評だ。

 こうした取り組みによって、新年度は仕事と野球の両立を目指す高卒1人、中途採用は4人が入社した。

 小鍛冶洋介社長は「当社は入社してからも働きがいとやりがいを持てる職場環境づくりを目指しています。また、スポーツ振興を通して北海道の地域社会発展の一助になりたいと思っています。これからは事業活動を通じて環境負荷の低減にも取組み、社会に必要とされる企業を目指したい」と話す。

設計部工事課 林 稜芽さん

 高校野球の最後の夏が函館地区大会の決勝で終わってしまいました。不完全燃焼で「まだ野球を続けたい」と模索していたところ小鍛冶組とのご縁をいただきました。高校の1つ上の先輩が入社していたのも決め手です。札幌で一人暮らしを始めましたが高校時代が寮生活だったので不安はありません。父からは「頑張ってこい」と一言応援の言葉がありました。将来は人間性も含めて頼られる存在になりたい。

「中央オフィス」にはグループ企業も拠点を置く
「中央オフィス」は、デザイン性にもこだわった