ほっかいどうデータベース

HRMホールディングスグループ

道路維持・土木を中核に、車両整備や警備、オフィス用品などでグループを形成

高い将来性と抜群の安定度。〝良い先輩〟がいる職場

 道内最大の維持管理グループで働く意義

 道路維持管理分野で道内最大手の「北海道ロードメンテナンス」を筆頭に、11の事業会社を束ねる持株会社「HRMホールディングス」。

 主軸は公共事業で、経営は盤石そのもの。札幌市をはじめ、国土交通省北海道開発局など官公庁からの案件が大半を占める。

 昨年11月に同ホールディングス社長に就任した札幌市前副市長、吉岡亨社長は「今、建設業界では〝新4K〟(給与・休暇・希望・かっこいい)に取り組んでいます。機械化など技術革新も進み、昔のイメージとは全く異なる環境で仕事に打ち込めます」と話す。

 今も昔も道路は生活に必要不可欠な重要インフラ。自動運転などさまざまなテクノロジーが発展しようと、道路の維持管理業務は無くならない。将来への不安は皆無といっていいだろう。

「従業員の満足なくして、顧客満足はなし得ない。待遇面は当然のこと、資格取得支援など人材教育の在り方まで含め、意欲を持って働ける環境を整備していきます。グループ内でのキャリアチェンジにも柔軟に対応していく。チャレンジ精神を尊重したい」と大野晃会長。事業会社各社を合わせ、総勢350人以上の社員を率いるトップの力強いメッセージだ。

 今年8月からは、企業型DC(企業型確定拠出年金)制度の運用を全社で一斉にスタート予定。もちろん掛け金は全額会社が負担する。定年退職後の生活にまで目を向け、将来設計を支援する方針だ。

「従業員とその家族に、そして顧客である発注者に真の〝安心〟を与えられる企業となりたい」と大野会長。

 コロナ禍ではコロナ見舞金を全社員に支給。2022年には、地方在住の若者のために札幌に2棟の社宅も用意した。

「企業の財産は人」――大野会長が常々口にする言葉だが、まさに有言実行といえるだろう。この〝大野イズム〟は、前会長で現相談役の大野末治氏から脈々と受け継がれ、各事業会社のトップにもしっかりと浸透している。

 そこから各社の管理職に〝血〟として流れ、現場の人材教育の質を高めている。〝人は育てられたように育つ〟と言われるように、直属の上司や先輩の存在は社会人としての価値観に大きな影響を及ぼす。ガバナンスが効いた同グループであれば〝上司・先輩ガチャ〟に外れる可能性は低い。安心して我が子を任せられるはずだ。

高卒新卒が活躍 〝ローメン〟の魅力

 筆頭事業会社としてグループを牽引する「北海道ロードメンテナンス」の主事業は、路面の補修や清掃、道路排水施設の保全など。冬季は除排雪事業を手がけ、人々が安全に通行できるように交通インフラを守っている。また、下水管などの既設管を改修する管更生事業も拡大中。人知れず道民の生活を支えている企業なのだ。

 2月には能登地震の災害復旧活動に参画し、被災地で破損した下水道管を調査した。同社には〝人の役に立ちたい〟という理由で働く社員も数多く、持ち前の技術力を社会貢献に生かしている。

 また、高校の新卒者も積極的に採用。〝真っさらな社会人1年目〟を指導する責任感を持ち、社員一丸となってサポートしている。10~20代の同世代も多く、離職率が低いのも特徴で、お互いに切磋琢磨することで成長を加速しているという。

物流・除排雪を陰から支えるダイワ整備機工

「ダイワ整備機工」は、「ロード機工」「北海道車両塗装」とともに車両整備を担っている。

 主な顧客は重機や車両を保有する自治体や開発局、民間の運送会社やバス会社、さらには一般ユーザーなどで、整備や修理、車検などさまざまなニーズが寄せられる。

 本社併設の整備工場には、一級自動車整備士を含む自動車のプロ35人が在籍し、年間5000台以上の車両を整備。普通車から重機、クレーンまで幅広い知識とスキルが身に付けられ、〝多能工整備士〟として自身の価値を最大限に高められる。

 また、本人の希望を尊重し、整備のエキスパートとして専門性を追求するキャリアプランも用意。ディーラーで長く務めてきた整備士が営業などへの異動を命じられ、同社に再就職するケースも少なくないという。

 一方、4週6休のシフト休が常態化する整備業界で、今年1月1日からは完全週休二日制を導入するなど、ワークライフバランスを推進している。メリハリのある働き方が可能だ。

北海道ロードメンテナンス 工務部 澤田 柊人さん

 函館工業高校を卒業後、昨春に入社しました。当社に卒業生が就職していると担任に勧められ、入社を決意しました。夏季は下水管の保全業務を、冬季は除雪センターで管理業務に従事しています。覚えることがたくさんありますが、先輩方が優しく教えてくれています。社内はもちろん、現場では協力会社さんとの交流もあります。同世代も多く、楽しく働けています。4月からは入社2年目に突入しています。少しずつ自分でできることを増やしていきたい。

ダイワ整備機工 小型整備部主任 瀬尾 裕大さん

 全くのゼロからのスタートで、当初は重くてタイヤを持つこともままならなかったのですが、先輩たちの厳しくも愛情のある指導のおかげで、今では2級自動車整備士になりました。整備士としてキャリアアップを目指し、今後は自動車検査員試験にも挑戦します。現在は小型班の主任として、後輩の教育にも携わっています。当社は失敗しても先輩がフォローしてくれる〝失敗できる会社〟です。私のように未経験でもチャレンジしてもらいたいですね。

大野晃会長兼CEO
吉岡亨社長
北海道ロードメンテナンスは札幌中心部の除排雪も担う
能登地震で被害を受けた下水道管を調査
重機やダンプなどにも対応した大規模な整備工場