ほくていホールディングス
採用と教育、働き方に投資。確実な郵便輸送を実現する
郵便輸送を担う事業会社4社を束ねるほか不動産事業なども行う持ち株会社。10周年となった23年は労働環境の改善が進んだ。
齋藤浩市社長は「未経験者のための資格取得制度や福利厚生の充実、コンプライアンス遵守の徹底など労働環境を整備したほか、時間外労働時間の上限規制〝2024年問題〟にも取り組んだ。グループ企業が連携し、道内18カ所の拠点を生かして効率的に運行できた」と振り返る。GPSと連動して車載カメラで居眠り運転などを防ぐ「DSM」(ドライバーステータスモニター)も一部車両に導入。運行管理に生かした。
中核企業の「北海道郵便逓送」では、数年前から高齢化や人口減によるドライバーの不足を見越し採用と育成に注力しており、23年は「働きやすい職場認証制度」が2つ星に格上げとなった。
中田公成社長は「19年から採用ウェブページのモバイル対応を進めた。この結果、若手のドライバーが増えています。新人研修に加え24年には管理者を対象にしたコミュニケーション研修を計画しています。元プロスポーツ選手を講師に迎え能力の向上を図っていきたい」と話す。
また、グループ全体で1日4万キロを走行するため環境対策に注力し、「北海道におけるLNGトラック向け小型LNG充填設備の実証事業」にも参画。札幌営業所を拠点にCO2排出削減にも貢献する。
このほか、不動産事業では賃貸マンションの入居率が97%と高い水準を維持。業績を下支えした。