ほっかいどうデータベース

立命館慶祥中学校・高等学校

中学・高校と豊富な海外研修を用意

〝自由な不自由〟で主体性を育む。進学実績は圧巻

〝世界に通用する18歳〟の育成を目指し、多角的な教育で生徒と向き合う「立命館慶祥中学校・高等学校」。個別最適化を推進する同校では、例えば授業では一方通行のティーチングを減らし、その時間を生徒同士による対話的学びの時間に充てている。

「自分は何をすべきか」を生徒自身に考えさせるのが狙いで、主体的思考の訓練ともいえる。決定者が自分自身だからこそ、自らが責任を負う〝自由という不自由〟の厳しさを体感させている。

こうしたアプローチを推進する理由は、これまでにも増して自立型人間が社会に求められると捉えているからだ。最重要課題として生徒の主体性を育むことに力を入れている。

プレゼン力の向上を図り、生徒の発表の場も意識的に増やしている。授業では積極的にグループディスカッションを取り入れるほか、個人・グループ発表の機会も多い。学びで得た知識を発信させることで、知識の定着も期待できる。また、外部企業と連携した「話し方講座」なども開講。就職してからも役に立つヒューマンスキルを体得させている。アナウンサーとして活躍する卒業生も多く、同校での経験が〝きっかけ〟となっているケースも少なくないだろう。

原則高校2年生までに将来の目標を持たせるのも〝立命館流〟だ。受験のための勉強よりも、明確な将来のビジョンが学習意欲に直結するとの考えから、中学のニュージーランド研修や高校の全11コース(2022年度実績)から選択できる海外研修などを実施。さらに道内外での各種研修を含むさまざまな校外学習やイベントを通じて、将来の目標のヒントを与えている。

目標が定まった生徒たちは強い。23年度の大学進学実績では、ハーバード大学に現役合格した生徒のほか、医学部医学科に53人、国公立大学に106人が進学した。さらに東京大学には12人が現役合格を果たし、このうち2人は推薦合格者だ。東大の推薦合格者が2人以上いるのは、北海道・東北地方で同校のみ。一般入試に偏らず、推薦入試制度を積極的に活用した進学支援の成果といえる。

部活動も活発で、昨年は「2022年度高校ラグビー南北海道大会」で初優勝に輝き、創部初の花園出場を果たした。そのほか、硬式野球部や陸上部も強豪として知られるなど、文武両道を体現している。 

菊地賢司校長
グループディスカッションを推進
昨年、ラグビー部は花園出場を果たした