桑園整形外科
痛みを理解し、原因を究明、丁寧に説明してから治療
病気になってつらいのは、自分の痛みを周囲が理解してくれないことだ。そんな時に医療機関に行き、単に「腰痛ですね」「年だからしょうがない」などと医師に言われようものなら、そのつらさは倍増してしまう。
桑園整形外科の本間信吾名誉院長は、患者の痛みやつらさに寄り添い、じっくりと話を聞いてくれる。
「腰痛の原因はさまざまです。原因がわからないまま治療をしても患者さんの不安は取り除かれません。痛みを理解し、原因を突き止めて、丁寧に説明してから治療をするのが重要です」と本間名誉院長。
腰痛の原因はレントゲンを撮れば全てわかるような単純なものではない。問診に際しては患者のみならず、その家族からもじっくりと話を聞く。
本間名誉院長は市立札幌病院では整形外科部長も務めた人物。桑園整形外科での診療を選択したのは、患者一人ひとりに時間を掛けた治療をしたいからだ。
「患者さんにしてみれば、医師は強い立場に映っていると思います。医師が強く主張すれば納得していなくてもうなずいてしまいます。だからこそ丁寧な説明が必要です。今後も患者に寄り添った診療を続けていきます」(本間名誉院長)。
腰痛の中でも増えているのが腰部脊柱菅狭窄症。変形性脊椎症が悪化して脊柱管が狭くなった状態で、腰に加えて足のしびれや痛みも出る。長い時間歩き続けられないため、歩行と休息を繰り返す状況が続く。これは本間名誉医院長の得意分野。運動療法や生活動作指導、神経ブロック療法を中心に治療し、患者にとって負担が大きい手術は可能な限り避けている。
5月には新型コロナの感染症法上の位置づけが5類になる。不安な患者もいるだろうが、同院では患者が出入りするごとに診察室のイスやドアノブ、手すりを消毒し、手術はクリーンルームで実施。受付にアクリル板を設置し、各所に約20台の「プラズマクラスター」と「HEPAフィルター」付き空気清浄機を配置するなど感染対策を強化してコロナ禍での受診に配慮している。