さっぽろ脊椎外科クリニック
総合力の高い手術チームを編成。リハビリも手厚く支援
「優秀な執刀医の条件は、手術手技の正確性と再現性。高いレベルでのムラのない手術を目指しています」と話すのは、日本脊椎脊髄病学会認定指導医の濱田一範副院長。整形外科医として日々、さまざな手術を経験する中で導き出した結論だ。
専門は首と腰。腰部脊椎管狭窄症や椎間板ヘルニア、頚椎症性脊髄症など脊椎疾患全般を診ている。山田恵二郎院長と神田翔太郎医師、佐藤公一麻酔科医師とオペチームを組み、2022年は533例(椎間板ヘルニアに対する酵素注入療法「ヘルニコア」を含む)の手術を行った。
手術は執刀医と助手、麻酔科医師などでチームを編成する。助手として山田院長や神田医師を支える場面も数多い。
「当院では原則、担当医が執刀しています。私を含めて在籍する外科医3人全員が執刀医を担いながら、担当患者以外の手術には助手として参画しています。手術操作もスムーズに進められ、手術時間の短縮につながり、出血・術後感染リスクも抑えられます」と濱田副院長。
低侵襲手術として知られる「OLIF」と「XLIF」を行える医師ということもあり、道内各地から患者が訪れている。低侵襲手術のメリットは、やはり早期に社会復帰ができる点だ。
濱田副院長は「体の側方からアプローチするため、従来手術に比べて切開はごくわずか。特殊な機器を用いて神経の除圧や脊椎間固定、脊椎配列矯正などを行うため、背筋などへの侵襲を軽減できます。手術翌日にはリハビリをスタートでき、2~3週間で退院することが可能」と説明する。
術者としてさらなる技術向上を目指しながら、後進の育成にも力を入れている。
「手技が衰えたと感じたら、きっぱり手術から身を引くつもりですが、低侵襲手術を担える医師は少ないのが現状。患者さんのためにも後進に技術指導を行っていく」
また、よりスムーズなリハビリを提供するため、2月に新しい理学療法機器を導入した。軽微な電流で深部の筋や神経に刺激を与えることで、可動域の拡大や筋萎縮の軽減につなげている。