【今月号特選記事】札幌中心部の地下道を“ジャック”2030年札幌冬季五輪招致の広告費はいくら?

「2030ひとも、まちも、次のステージへ。」という広告を目にした読者は多いのではなかろうか――

 チカホを見渡すと、通称“ユヅリスト”と言われる羽生結弦のファンとおぼしき数人が、羽生選手が写ったポスターを撮影し、嬉しそうにしている。しかし、それ以外に興味を持ち、足を止めている市民の姿は見受けられない。

 札幌市は2月から2030年の冬季オリンピック・パラリンピック開催招致に向けた広告を本格的に展開している。札幌駅から大通地区をつなぐチカホ(札幌駅前通地下歩行空間)には、壁面や158本の柱巻きに広告物が掲示。地下鉄駅にはホーム柵や駅構内のさまざまな場所にポスターが張り巡らされた。これらの場所は五輪招致一色のムードが漂っている。

 招致の広告に力を入れる背景には、3月上旬に開始した市民への意向調査の存在が大きい。北京五輪では日本代表が過去最多のメダルを獲得。道民の熱量が高い時期に調査を行い、賛成票を増やしたいところだ。

五輪招致を推進する札幌市長の秋元克広氏 ©財界さっぽろ

 東京五輪では当初に比べ、開催に関連した予算がばく大に増加したことが問題となった。秋元市長は、五輪に対する負のイメージを払拭すべく、最大900億円の経費削減を掲げる。

 大会の経済波及効果に加え、五輪開催後のインバウンド増加や国際大会招致などの恩恵を考えると、投資した分の効果は十分に見込めるという。一方で、いまだに市民の中には、市が30年の冬季五輪を招致していることを知らない人がいると言われているが……。 

 本記事では招致に関する広告やPR費を深掘りしており、“チカホジャック”の総額は約3350万円。このほか札幌市スポーツ局による場所別の金額、シンポジウム及びワークショップなどのイベント事業費の詳細は本誌でご確認いただきたい。

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