幸田内科消化器クリニック
MASHに警鐘。放置すると肝硬変や肝がんに発展
「2023年の米国医学会でこれまでNASH(非アルコール性脂肪肝炎)と呼ばれていた疾患が、MASH(代謝障害性脂肪肝炎)に変更されました。より病因に則した病名になった」と話すのが胃や大腸、肝臓などに豊富な治療経験を有する幸田弘信院長だ。
肝炎の1つであるMASHは、食生活の欧米化や運動不足などが要因で、近年は増加傾向にある。肝組織が3割以上を脂肪滴で占められた状態(脂肪肝)となり、その1割がMASHを発症する。
「明確な原因は不明ですが、注意が必要なのはインスリン抵抗性のある肥満や糖尿病、高脂血症、高血圧、生活習慣病などの持病を抱えている人です」と幸田院長。
治療は、食事療法や運動を組み合わせた生活改善プログラムで実施する。
「放置すると肝硬変や肝がんに進行するケースもある。予防には定期的に健康診断を受けることが重要です。体重の増加に伴って肝機能障害が出現した場合は早めに受診を」と幸田院長。