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さっぽろ麻生乳腺甲状腺クリニック

亀田 博 院長
かめだ・ひろし/ 1980年北海道大学医学部卒業。同大学第1外科入局。小児外科・乳腺甲状腺外科の診療と研究に従事。2001年麻生乳腺甲状腺クリニック開業。日本乳癌学会認定乳腺専門医。日本外科学会認定外科専門医。医学博士。

「誰でもかかる」という意識を持って定期的に検診を

 2001年10月の開業以来、20年以上にわたり乳がんや甲状腺疾患の早期発見・治療に尽力している「さっぽろ麻生乳腺甲状腺クリニック」の亀田博院長。

「乳がんの細胞は、発見できるサイズに成長するまで7年程かかるため、検診では異常がないと診断される。だからこそ定期的な検査が重要なのです」と話す。

 日本乳癌学会乳腺専門医で、アメリカ臨床腫瘍学会にも所属。常に新しい医療情報を入手して、国内の乳がん検診率の低さに警鐘を鳴らしている。

「アメリカでは、国民の8割以上の人が検診を受けているため、乳がんの患者数は頭打ちになっており、死亡率も徐々に下降している。一方で日本国内の検診率は自治体や会社での検診、人間ドックなどを合わせて40%程度にとどまる」と亀田院長。

 乳がんの原因は高脂肪、高タンパクなど欧米的な食生活のほか、BRCA1/2変異によるHBOC(乳がん卵巣がん症候群)など遺伝も関係しているとされる。日本では女性の9人に1人が発症する計算で、まれに男性にも症状がみられる。

「初期の自覚症状はほとんどない。放置すれば骨や肝臓、肺などに転移するケースもある。再発もある怖い病気です」と亀田院長。

 ただ、ステージ4では5年相対生存率が35%程度だが、ステージ1で発見した場合の5年無再発生存は96%以上。早期発見が重要となる。

 亀田院長は2年に1回の定期検診を推奨する。同院の検査ではマンモグラフィーとエコーなどを駆使する。さらなる精密検査が必要な場合は適切な医療機関の紹介も行う。

 亀田院長は「働き盛りの女性に発症しやすいが『忙しい』『面倒』などから検診に行かないケースが多い。『誰もがかかりうる』と意識を転換してほしい。自治体によっては無料検診もある」と訴える。

 また、自覚症状が出るほど悪化しているのに「恥ずかしくて家族に言えない」などの理由を持っている人も多い。

 亀田院長は「家族の声かけが重要です。夫の『検診に行ってみないか』のひと言で意識が変わるものです」と呼びかける。

 

乳房超音波診断装置の「エコー検診機器」
「マンモグラフィー」は女性技師が検査を実施
専用駐車場を完備。地下鉄麻生駅、JR新琴似駅からともに徒歩7分