吉田眼科
〝手作り目薬〟に警鐘。
点眼薬の適正使用を啓発
SNSを中心に定期的に〝手作り目薬〟がバズっている。主に塩にミネラルウオーターを混ぜるというものだ。容器の煮沸消毒などが注意事項とされているものの、ほとんど効果がないばかりか、不十分な衛生管理で感染症などのリスクがある。
「手作り目薬は定期的に話題になりますが、天然素材だから目に入れて安全ということはありません。実際に失明につながった事例も報告されています」と話すのは、来年で開院70周年を迎える「吉田眼科」の網野泰文院長。
ススキノ地区や山鼻地区の住宅街をカバーする西創成地区の〝かかりつけ医〟として親しまれており、若者から子育て世代、高齢者まで幅広い眼科疾患に対応してくれる。
網野院長は「市販薬や処方薬は厳しい基準の下で製造されていますが、必ず用法容量を守って下さい。症状改善しないからといって頻繁に差すと、かえって症状を悪化させる事があります」と話す。
また、点眼薬の中には眼圧の上昇を引き起こしたり、心臓循環器や呼吸器に影響を与える成分が含まれているものもある。抗菌剤点眼も使用法を誤ると耐性菌の発生を誘発しやすい。
網野院長は「点眼薬は感染などを防ぐため家族間でも使い回しはせず、開封後1カ月を過ぎたものは使用しないで下さい」と話す。
そもそも目薬が必要なほどのかゆみや乾燥が続く場合は眼科医への相談を喚起する。
「ドライアイなど目の異常や他の病気が隠れていることもあります。不調を感じたら放置せずに、専門医に相談してください」と網野院長。
また、眼鏡やコンタクトレンズの度数が合っていないケースも考えられる。同院では網野院長や常勤の視能訓練士による各種検査や指導を受けることも可能だ。院内3階にはコンタクトレンズの検査スペースも設けている。
網野院長は、北海道大学病院や北海道がんセンターなどで勤務経験があり、さまざまな眼科疾患に治療実績がある。
「特に白内障日帰り手術に力を入れています。手術含め1時間半程度の在院で帰宅できます。心身ともに負担の少ない治療を提供しています」と網野院長。
院内環境も整える。バリアフリー化を徹底しており、検査を時短化する機器も備えているので、幅広い年代が通院しやすい。