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吉田眼科

網野 泰文 院長
あみの・やすふみ/1996年山梨医科大学(現山梨大学医学部)卒業。北海道大学眼科入局。北海道大学病院、北海道がんセンター勤務等を経て、2006年吉田眼科副院長、07年同院長に就任。日本眼科学会認定眼科専門医。

ススキノ、山鼻地区で眼科「かかりつけ医」として診療

 超高齢化社会では、長く生きるだけではなく生活の質も重要となる。そのためには日常生活はもとより、趣味やスポーツなども楽しめるよう体や脳、心の変化に気を配る必要がある。特に目の変化には注意したい。

「眼科疾患は自覚症状がほとんどないケースが多いです。放置すれば失明につながってしまう症状もあるので、定期的な検査や早めの治療が重要です」

 1959年開業の「吉田眼科」の網野泰文院長は、西創成地区の〝かかりつけ医〟として親しまれ、ススキノ地区や山鼻地区の住宅街までをカバーする。若者から子育て世代、高齢者まで幅広い眼科疾患に対応する。

 特に高齢者が注意すべき疾患として緑内障と白内障を挙げる。

 緑内障は、眼球内の圧力によって視神経が障害される疾患。中高年に多く、早い人では40代で症状が現れる。中途失明原因の1位となっているため「強度の近視」や「家系に緑内障の患者がいる」という場合は注意が必要だ。

「点眼薬で徐々に眼圧を下げていくのが主な治療方法です。早ければ早いほど症状の進行をゆるやかにできるので、早期発見と治療のメリットが大きい。完治はできませんが、初期であれば長く視機能を保てます」

 一方の白内障は眼球内の水晶体(レンズ)が濁る病気で、70代の約8割で発症する。

 症状は「視野がかすむ」「ぼやける」「二重に見える」「暗い」「まぶしい」などで、多くは両眼ともに進行するのが特徴。

「こちらは手術すれば完治も可能です。片目ずつ1週間程度の時間をおいて1回1時間半程度で済む。日帰りが可能です。日常生活に支障を感じたらおすすめします」

 また、加齢黄斑変性にも対応する。老化に伴って増える網膜疾患でゆっくりと進行する。薬物治療の進歩により緑内障同様に早期治療できれば長く視機能を保てるという。

「いずれも初期から中期はほとんど症状がないものが多い。『なんとなく見えにくい』だけではなく『自分は大丈夫』と思っている人も定期的に眼科検診を」

 院内はバリアフリー化を徹底しており、検査を時短化する機器も備えているので、高齢者はもちろん現役世代にも通いやすくなっている。

 

丁寧な問診で幅広い眼科疾患を治療
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