ナシオ
増収増益を達成。人材育成と新規顧客獲得で幹を太く
独立系菓子卸業界で国内第6位の「ナシオ」。全国7カ所に事業所を展開するなど、事業規模は拡大の一途を辿る。
業績は引き続き好調を維持。売上高が前年度比120%など、増収増益を達成した。
平元彦社長は「パーティー需要などがあり、業界全体が好調に推移しています。コロナ禍を機に従業員の待遇改善など、土台固めをしてきたことも奏功していると感じています」と話す。
離職率が低下したことで、採用にかけてきたコストを育成にシフト。社員のモチベーションやスキルが向上するなどの好サイクルを生みだしている。
商品面では、Z世代に人気のグミなどヒット商品が売り上げをけん引した。
PB商品「ノースカラーズ」は、現在展開している「国産無添加」「オーガニック」に加えて、グルテンフリーの「米粉」シリーズを今秋にもリリース予定。好調な滑り出しを見せている。
また、今年4月にインフルエンサーとのコラボで新商品を発売した。7月30日にはシリーズ第2弾も発売も予定している。5月にはEC事業を強化し、ノースカラーズの定期便もスタートさせた。
昨年11月に札幌市内で初開催した展示商談会も好評。7月24日には第2弾を東京で開催する。参加メーカーは100社、来場者は300人超を見込んでいる。
海外事業も活発化しており、国内最大の国外向け商談展「日本の食品輸出EXPO」に出展。中国のほか、タイ、インドネシア、ベトナムと輸出先も拡大中だ。8月には、中国で開催されるアジア最大規模の展示会にも参加。トルコなど新しい仕入れ国の強化も推進する。
平社長は「次期の目標は売上高700億円の大台。既存の顧客を大切にしながら、新規顧客の獲得にも注力します。事業の幹を太くしていきます」と先を見据える。