今井仮設工業
創業40年の節目を迎え業容を拡大。伝統文化継承にも尽力
今年4月で創業40周年の節目を迎えた「今井仮設工業」は、とび職が専門だ。メインは足場工事とコンクリート工事で、高層マンションや橋梁、発電所などの建築・改修工事に参画している。
長きにわたり業界をけん引してきた背景には、今井厚会長の「業界を良くしたい」という強い思いがある。
一般社団法人北海道鳶土木工業連合会副会長や北札鳶土木組合組合長を歴任し、現在も北札鳶土木組合組の相談役として、道内とび業界の発展に尽力する今井会長は「週休2日、月給制の導入が業界には必要です。とくに、民間工事の場合は週休1日制が根強く残っている。職人の気質をなくすことなく〝サラリーマン制度〟を取り入れることを目指しています」と意欲的だ。
同組合相談役としては、国家資格である「とび技能士」の検定や、2年に1度「とび文化継承講習会」などを開催。継承講習会は今年5月に札幌で開催された。
一方で本業も好調だ。現在も大型商業施設や高層マンションの改修工事など、25案件が同時に進行中。大規模案件にも参画しており、北海道新幹線延伸工事ではニセコ地区の足場とコンクリート工事も担当している。
業容も拡大しており、今年4月からは運行管理者の国家資格者を配置して、建設資材専門の運送事業をスタート。これにより、資材搬入から工事までを一貫して対応できる体制を整えた。
「道内では今後も大規模な建設計画が控えています。輸送能力のひっ迫を見越して、運送事業を始めました」と今井会長は経緯を話す。
さらに、今冬からは除排雪事業も手掛ける。運送部門の増員で重機オペレータやダンプ運転手は確保。人手不足と言われる除排雪の一端を担う。