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あすか行政書士法人

三浦大和行政書士

家族構成や資産状況に応じ、終活から相続開始まで支援

 終活に関わるスキームやトレンドは変化しており、家族構成や資産状況によって選択肢が増えている。どれを活用すべきか専門家のアドバイスを仰ぎたい。

「あすか行政書士法人」は、5拠点で16人の税理士を擁する道内最大級の会計事務所「あすか税理士法人」の傘下にあり、税理士と行政書士が連携することで遺言書作成から相続や贈与税のシミュレーションなどの節税対策、家族信託などの財産管理対策、税務申告の代行まで担う。

 近年増えているのが、生涯独身のいわゆる〝おひとりさま〟からの終活相談で、特に「任意後見」の注目が高まっている。後見人をあらかじめ決めておくことができる制度で、自身が認知症など判断能力が無くなった場合に備えられる。

 三浦大和行政書士は「成年後見と異なり、自らが事前に後見人を指定できるのがメリットです。後見人が財産管理のほか、高齢者施設への入居手続きなど身上監護もしてくれる」と話す。

 ただ、任意後見は本人が亡くなると終了するため、死亡後の手続きに備え、事前に遺言書の作成や死後事務委任契約と組み合わせることが重要という。

「家族信託」(民事信託)も人気となっている。家族と信託契約を結び、財産の管理や処分、承継を任せるものだ。

「任意後見に比べ利便性が高いのが特徴です。契約に公正証書を用いず、家庭裁判所が関与しない。信託を受けた家族側で柔軟な対応が可能で、特に不動産分野では生前贈与を行わずとも不動産の修繕や処分が行えます」(三浦行政書士)。

 一方、家族がいて財産を遺す場合は相続税対策も検討する。

 中野研税理士は「サラリーマン世帯でも注意が必要です。特に札幌市内に家がある場合、土地の評価額は最新の路線価で算定するため、資産価値が生前の想定より高く見積もられる傾向がある。また死亡保険金には非課税枠がありますが、退職金を全て貯金に回していると容易に基礎控除額を超え相続税が課税されてしまう」と警鐘を鳴らす。

 そのため相続税対策にも力を入れる。不動産の場合は資産状況によって家族信託よりも「生前贈与」を推奨する。

 中野税理士は「夫の不動産は妻よりも子に名義変更するほうがスムーズです。しかし、資産状況によっては配偶者に生前贈与しておくことで非課税枠の特例を適用できるケースもある」とアドバイスする。

 三浦行政書士は「無理な提案や制度利用の押しつけはしません。資産状況や家族構成をお聞きする。家族の仲が良ければ遺言書が不要なケースもある。判断はあくまでも依頼者です。気軽に電話してほしい」と話す。

中野研税理士