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戸建ての地盤改良に「Hy SPEED工法」が好評

天然の砕石を使うため環境に優しい

「Hy SPEED(ハイスピード)工法」は、戸建て住宅地の地盤改良に天然砕石のみを使用して地盤の支持力を高める工法。環境や防災対策として注目されている。

 地盤改良はコンクリートやセメントの杭を用いる工法が一般的だ。しかし劣化やさび、六価クロムなどの発がん性物質が発生するケースもあるほか、杭は産業廃棄物や地中埋設物になるため、土地の売却時には家主が撤去しなければならないという課題があった。

 2007年に誕生した「Hy SPEED工法」は、天然砕石パイルを使用する環境にやさしい軟弱地盤改良工法。地面に穴を掘り、砕石を締め固めて施工することで高い耐震性と排水効果を発揮、地震による液状化対策としても注目されている。劣化がないため長期の使用が可能で、土地の売却時も改良材の撤去が不要で資産価値へ影響しないというメリットもある。

 開発した「ハイスピードコーポレーション」(本社・愛媛県)は、戸建て住宅を中心にこれまで全国で9万5000棟の施工実績がある。道内では土木資材輸送・建設の「開発運輸建設」(本社・札幌市、大塚英夫社長)が09年から取り扱っており、大塚社長は「作業時のCO2排出量も少なく、一般的な戸建て住宅で約5000㌔㌘を削減できます」と話す。

戸建て住宅の地盤改良に用いる
大塚英夫社長(右)と工事部の樅山英輝氏