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アムテック

配管や鋼材の溶接や接着は繊細な技術が求められる

配管業の発展と建設業界の〝集団的な動き〟を推進

「〝あって当たり前〟をつくるのが当社の仕事。人々の生活を支えることに関われることが誇りです」と話すのは「アムテック」の島田清光社長だ。

 創業は2012年。配管工事をメーンに、冷暖房や給排水衛生設備工事など、年間で150㌧以上の配管を組み上げている。

 大型物件を数多く担っており、札幌都心の複合施設「さっぽろ創世スクエア」や「北海道ボールパーク」の配管設備を手掛けた。直近では「ココノススキノ」の配管工事、「丸井今井札幌本店」の給水管の更新工事を実施した。 

 島田社長は「我々配管業は、ゼネコンやサブコンなどの元請けさんがあってこその業界です。良い仕事をすれば次回以降も仕事を任せてもらえる。仕事の成果が100%評価されることにやりがいを感じます」と話す。

 一方で、島田社長は北海道配管工事業協同組合青年部でも活躍。今年2月には副会長から会長に就任し、若年層への認知度向上や技術継承など、配管工事業界の発展に尽力している。

 具体的には、新技術導入の推進や講習会の開催、全国組合員との情報共有などだ。昨年10月には、北海道に全国の支部会員が集まり情報交換が行われ、今年も広島県での開催が予定されている。

 認知度向上活動の一環として、中学・高校生など若年層を対象としたインターシップを敢行。座学のほか、自社工場の見学会なども行い、配管事業の魅力を次世代に発信している。

 また、組合会員数の増加にも注力している。「会員が増えることで、業界が抱える問題や現場の声を吸い上げやすくなる」と島田社長。配管業界発展への強い思いが垣間見える。

 さらに、建物の建築に関わるさまざまな業者が協力し合う〝集団的な動き〟も必要だとも訴える。

「当社のような配管業だけでなく、電気設備業や塗装業など、建築に欠かせない異業種が垣根を越えて話し合うことが必要です。情報を共有し業務を効率化することで、建築業界全体の底上げになると考えています」(島田社長)。

 この言葉通り、会長就任直後から異業種の青年部会とも積極的に意見交換を行っている。今後はこの頻度を増やし、建築業界全体の問題に切り込んでいく。

多様な継ぎ手で加工管を製作
島田清光社長
自社工場内ではさまざまな機械を保有