誠和工業
建築を通じて街づくりに貢献。人材教育も強化
来年4月に創業20年を迎える「誠和工業」。建築、土木工事を主事業とし、道内の街づくりに貢献してきた。
近年は建築元請けとして賃貸マンションやカーディーラーのショールーム、保育園、テナントビルなど数多く手がけるなど、存在感を示している。
例えば、北広島市の体験型アウトドア複合施設「C&A北広島」内に、今年4月に新設された「ジェラート&ピザ アルトラーチェ」の建設も同社が手がけたもの。
「多くの人が訪れる施設の建築に携われて素直にうれしい。ジャンルを問わず、今後もさまざまな建築に挑戦していきたい」と文入圭輔社長。
来年は札幌都心に7階建てのテナントビルが竣工するほか、桑園エリアでは9階建ての賃貸マンションも完成する予定だ。
一方、4月からグループの運送会社「GSK」を含め、全従業員の給与形態を見直した。通常のベースアップに加え、各種手当の拡充や賞与の増加などを実施した。
「業界は建築資材や人件費の高騰に苦しめられていますが、社員は物価高に苦しんでいます。これまでも他社に負けない待遇面の向上を図ってきましたが、さらに大幅な待遇改善に踏み切りました。モチベーションアップにつながれば」と文入社長。改めて〝社員ファースト〟というメッセージを社内に発信した。
2022年からは新卒採用もスタート。人材の拡充も推し進めている。
「単なる労働力としてではなく、社員一人ひとりが成長できる環境を用意することが我々の務め」と文入社長。昨年からは「SEIWAアカデミー」と銘打った独自の人材教育も開始。若手から幹部社員まで全社員を対象に、外部コンサルによる講習を実施している。
労働環境の整備も進めており、昨年8月には労働安全衛生マネジメントシステムの国際規格「ISO45001」も取得。夏場の熱中症対策として、冷却装置が搭載された空調服なども支給している。
「建設業だけでなく、あらゆる業界で人材を確保できる企業が生き残っていく。社員を大切にしているからこそ人が集まる、そんな会社を目指しています」と文入社長。