アークスが新体制。横山清社長の会長就任を発表
食品スーパー大手のアークスは、5月28日の株主総会後に横山清社長が退任し、代表権のある会長に就任すると発表。後任の社長には、子会社のラルズ猫宮一久社長が就任する。
今回の社長交代背景には、イトーヨーカドーの道内撤退を受けて一部店舗を承継したロピアの道内進出、イオン北海道による道内西友店舗の買収などがある。経営陣の若返りを図り、経営体制を盤石にしていく。
横山社長は1960年に北大水産学部を卒業。海産物商社の野原産業に入社後、子会社であり後の大丸スーパーに入社し、85年に社長に就任した。89年に丸友産業と合併し社名をラルズへ。
2002年には福原と経営統合し、アークスを設立。全国スーパーマーケット協会会長やシジシージャパン副会長など、要職も歴任してきた。
横山社長は、積極的なM&Aで業績を拡大。経営陣を残し店名も変えない「八ヶ岳連峰経営」で、独自色を尊重した。現在は道内や東北、北関東で11社を傘下に持ち、今年4月末時点で376店舗を展開している。
4月15日、札幌市内のホテルで行われた記者会見で横山社長は「スーパー業態は生活の実態を肌で感じられる。生きていく限りかかわりたい」と話し、後任のラルズ猫宮社長は「横山社長に学びながら現場の声を吸い上げる。強いアークスグループをつくっていきたい」と語った。