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SSKファシリティーズ

田中芳章社長

マンションの配管更新費を大幅にコストダウン

 マンションのリフォームで忘れてはならないのが、飲み水や洗濯水などの給水配管やトイレや台所などの排水配管の更新だ。外壁などに比べ目立ちにくいが、老朽化し劣化すれば、漏水事故や健康被害の原因となる。

 更新費用は非常に高額で1億円を超える工事も少なくない。配管各部の寿命を正確に診断できないことから、まだ使える配管があっても全面更新を選択するためだ。

 一方、首都圏で常識となりつつあるのが配管の寿命を正確に判断する「SPT配管診断」だ。東京大学の上床美也教授と共同で開発した特許技術で、配管部位の劣化を正確に診断。改修コストの大幅な削減が可能となる。

 開発したのは、札幌に本社を構える「SSKファシリティーズ」。診断方法は、配管を切断することなく、エックス線を使いフィルムよりも感度の高いIP(イメージングプレート)を用いて高精度に撮影した後、デジタル解析するというもの。劣化状況から配管の更新提案時期を5段階で判定する。

 この技術は「国会議事堂」の配管も診断したことで知られ、2020年には、国土交通省の「インフラメンテナンス大賞」で優秀賞も受賞した。

 田中芳章社長は「全面更新費用に1億4000万円以上が必要と見積もられていたマンションでは、必要な箇所だけの交換で改修費用を4000万円に抑えた。住民がコツコツためてきた貴重な修繕積立金を圧迫しないため、マンション理事の皆様から非常に喜ばれました」と振り返る。