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社員の成長を実感。受け継がれる〝寿イズム〟

(すずき・しゅんいちろう)1973年生まれ。99年立命館大学経営学部卒業。米国留学を経て、01年日本スチール(現大阪製鉄岸和田工場)入社。03年寿産業入社。常務、専務を経て、18年社長に就任。

鈴木 俊一郎氏 寿産業社長

 鋼材の加工・成型で用いられる専用装置「ローラーガイド」の製造メーカーを束ねる。国内でトップシェアを誇るが、23年3月期は減益に転じた。納入先の経費削減や設備更新の延期、原材料費の高騰などさまざまな要因が重なった。

 それでも前期比103%の売り上げを確保。社員の確かな成長を感じたという。

「予期せぬピンチにも『何とかします』という社員ばかり。社内外問わず『NO』とは言わない〝寿イズム〟が創業時から今日まで脈々と受け継がれている結果です。次期は増収増益を見込んでいます」

 社員の頑張りには応えるのが流儀だ。23年4月から物価調整手当として、全社員一律で月額3万円を支給している。

「血の通った人間力あふれる社員を創るため、人への投資を惜しみません」

 航空機部品製造への参入も計画。早ければ25年にプロジェクトが始動する。