アスク工業
ファミリー向け高層RC造を主力に物件を供給
分譲マンションの販売価格が高騰しており、以前よりもファミリー層が賃貸物件に住むケースが増えている。
単身者向けに比べて入居期間が長く、競合物件も少ないため、オーナーは安定的な経営が可能だが、初期投資が大きいのが難点とされる。
コスト面の課題を解決したのがファミリー層向けのRC高層物件を得意とする「アスク工業」だ。1992年創業の総合建築会社で、オフィスビルやマンション、病院、倉庫などにも実績がある。他社の受託も含めると、賃貸物件の施工棟数は2022年末時点で660棟と道内トップクラスだ。
自社企画の場合は、内外装ともに分譲マンション並のハイグレードな仕様が特徴。最先端のトレンドを取り入れるほか、快適性や機能性に優れた分譲並みの設備と仕様を積極的に導入している。これにより、ファミリー層の支持を獲得し入居待ちの物件も相次いでいる。
もちろんコストパフォーマンスにも優れている。土地探しから設計・施工、管理まで自社で一貫するだけでなく、少数精鋭で筋肉質な経営を実践。無駄を省くことでハイグレードな高層物件も限られた予算内で提供できる。そのプランニングには、金融機関の融資担当者も舌を巻くほどで「長期保有したい」「子や孫に事業承継したい」といったオーナーから評価を寄せられている。
このほか、土地の特性に合わせた中低層物件や単身向け物件も数多く企画する。過去には、居室内に防音室を設置した物件が、音楽を学ぶ学生などから好評を得るなど、競合物件に負けないように差別化を図ることで安定的な運用に導く。
アフターフォローも充実。グループ企業の「アスタ」と連携して家賃回収や日常点検、メンテナンス、入居者募集などの管理業務を代行する。
さらに長期的な視点に立ったリフォームやリノベーションを提案して資産価値の維持や向上にも取り組む。同社では「スマート・トゥモローマンション」と称し、これらのアフターサービスをパッケージ化して提供。物件購入後も徹底的にサポートしていく。
「当社の顧客は、目の肥えた首都圏の富裕層や資産家が多いですが『アスク工業の企画なら安心』と即購入にいたるケースがほとんど。信頼に応えていきたい」と長岡英二社長。