札幌日本大学中学校・高等学校
国際バカロレアコースを開設。多様な教育を追究
北海道ボールパーク「Fビレッジ」の開業で国内外から注目を集める北広島市。同市内で唯一の私立中学、高校が「札幌日本大学中学校・高等学校」だ。
「中高一貫」のほか、国公立大学を目指す「特進」。東大、京大、医学部を目指す「プレミアS」など多岐のコースがある。
高校では、今年1月から国際機関の認定を受け「国際バカロレア(IB)」コースを開設した。世界基準の教育プログラムで、卒業後は世界共通の大学入学資格が付与される。導入は道内2校目。すでに教育関係者の視察が相次ぐ。
「リサーチと分析、発表、議論を中心とした学習形態が特徴です。『探究心』『広い視野とコミュニケーション能力』などが養われ、世界に貢献する若者を育てていきたい」と和野友子副校長。
3月には文部科学省から3期目のSSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定され、引き続き科学技術系人材の育成を担う。
「SSHで培った学習プログラムを全生徒に広げるべく独自のカリキュラムも開発しています。ワークショップを主体とした探究学習で〝未来創造力〟を育みます」と丸木克朗SSH企画推進部長。
また、2015年から5年間はSGH(スーパーグローバルハイスクール)に指定。国際社会で活躍できるリーダーの育成を目指すもので、SGHネットワークとして、現在もこれを生かした授業や海外姉妹校との交流が続く。
活発な部活動でも知られる。今春には480人を収容可能の「新未来空間N Link」が竣工。音響を重視した多目的ホールで吹奏楽や合唱、演劇、軽音楽部の使用に適しているほか会議室としての機能も設けた。
進学実績も向上している。今年は北海道大学12人をはじめ京都大学、大阪大学など国公立大学に80人。医学部では北海道大学、大阪大学、札幌医科大学、日本大学などに14人が合格している。
来年4月からは高校の制服をリニューアル。ジェンダーレスに対応したデザインとなる。このほか、カジュアル制服も導入し、生徒自身がTPOに合わせてデザインやカラーを選べる。
「〝世界に貢献する人〟を掲げ〝本物の正しい教育〟を追究しています。今後も私学の自由度を生かし、先を見据えた教育に積極的に挑戦する。北海道や日本のスタンダードとなれるスケールの大きな学校にしたい」と浅利剛之校長。