HRMホールディングスグループ
安定度抜群。道内最大の道路維持管理グループ
公共事業中心に磐石の経営。資格取得も支援
「HRMホールディングス」は11の事業会社を傘下に持つ持株会社。道路維持管理に携わる企業を中心に構成され、「北海道ロードメンテナンス」は道内最大手。夏は路面補修や路面清掃、道路排水施設の清掃など円滑な通行ができるように手入れをし、冬は除雪を手掛ける。半世紀以上にわたり、快適で安全な北海道の道路を支えてきた。
顧客は札幌市や国土交通省北海道開発局など官公庁が中心。公共事業の中でも道路はなくてはならないインフラであり、景気の波にも影響されにくい。毎年、安定した業績を上げる超優良企業だ。
グループ従業員数は350人以上。資格を有する技術者が多く、資格取得希望者には費用を会社が負担するなど〝やる気がある人〟を全面的にバックアップする体制が整えられている。
個々の能力を最大限に発揮させるための配置も実践している。
例えば、北海道ロードメンテナンスでは、入社後1年をかけて各分野で研修を行い、その適正と個人の希望を勘案して配置決めをする。
配属後もより高い適性が見込める職種や、保有資格に応じた職種への配置転換を行う。技術職で入社してから、営業職、管理職へと進んだり、他のグループ企業に異動するケースも多数ある。グループ企業が11社あるだけに、適正を見つけやすいという側面もある。
「新卒、中途、職歴、年齢、経験を問わず、意欲のある人なら大歓迎。来る者拒まずです。誰しも得手不得手があります。実際に働いてみてこの仕事は合わないなと感じたり、違う職種をやりたくなることもあるでしょう。グループにはさまざまな企業があります。従業員それぞれが目指す将来像に向けて会社はサポートします」と大野晃社長はメッセージを送る。
職場環境改善につながる設備投資は惜しまず、福利厚生の向上も常に意識している。給与面では年2回の賞与に加え、決算手当などまとまった金額を年に4回も支給。さらに、新型コロナウイルスデルタ株が流行した際は、グループ従業員全員が感染せずに乗り切ったことに対し、全社員にコロナ見舞金を渡すなど、金銭面でも厚くサポートしている。
札幌に出て働きたいという地方在住の若者向けに昨年、社宅も2棟用意した。
「住まいのための初期費用がなくても働けます。からだひとつで働きたいというハングリー精神を持つ人を迎え入れたい。企業の最大の財産は人です。従業員が安心して生活するために手を尽くしています」と大野社長。
従業員が友人や知人を誘って入社してくるケースも多い。自信を持って自社を紹介できることは良い会社であるバロメーターとも言える。
後継者不足の企業をM&Aし、規模拡大
「地域になくてはならない会社、存続させなければいけない会社があります」と大野社長は語る。「広島建設」「野田組」「北海ロード」は、いずれも地域で名を馳せる老舗建設会社で、後継者難に陥っていた企業。M&Aでグループ入りした。スピード車検「クリアー25」で知られる「ダイワ整備機工」も同じケース。4社ともグループ入り後に業績を向上させている。
従前の企業風土を尊重し、現有戦力を経営幹部に起用する一方、財務などの経営面はホールディングスがケアをする体制で成長させている。
一体感の醸成を図るためグループ間での交流機会も増やしている。4月6日には合同の安全大会を開催し、スポンサーとして支援しているカーリングチーム「ロコ・ステラ」の選手たちも駆けつけた。
同日夜には懇親会も開催し、従業員の労をねぎらった。この日、会場を最も沸かせたのは3日後に札幌市長選の投開票を控えた秋元克広市長。遊説の合間を縫って立ち寄った現職候補の登壇に、会場からは割れんばかりの拍手が送られた。
■北海道ロードメンテナンス工務部
輪島 漱平さん
夏は下水管更生の現場、冬は除雪センターで副センター長として現場をコントロールしています。除雪の人員・路線調整をするのが楽しいですね。高校を卒業後、当社に就職して丸6年。雰囲気が良い職場ですし、去年できなかったことが今年はできるようになるなど、成長を実感しています。7人の後輩の指導もしています。今は土木施工管理技士の資格取得に向け勉強中です。
■エルフォート営業部
髙畠 悠妃さん
短大を卒業後、航空会社に就職しましたが、新しいことにチャレンジするため、転職しました。札幌市役所および外郭団体が主なお客様で、事務用品、家具家電を中心にご要望に応じて商品を提供しています。経験のない営業職に不安もありましたが、上司との距離感が近く、すぐに相談できる環境のため早く仕事を覚えられました。私の考えも尊重してくれる会社です。