サツドラが産学医連携でがん検査キットの販売開始
サツドラホールディングス（本社・札幌、富山浩樹社長）や医療機関が参加する産学医共同事業体が2月27日に発足した。尿検査によるがんの早期発見と治療が目的だ。
産学医共同事業体「CRUSH‐Cancer」（クラッシュキャンサー）に参加しているのは、サツドラHDのほか、尿によるがん検査サービスを提供している名古屋大学発ベンチャーのCraif（クライフ、本社・東京都文京区）、北斗病院（帯広市）、森山病院（旭川市）、静和記念病院（札幌市）の道内3医療機関。
検査は、クライフが開発した「尿中マイクロRNA解析によるがん早期発見」の検査キットを用い、尿に含まれる核酸の構造を解析して、肺がんや膵臓がんなど7種類のがん罹患のリスクを判定する。従来の検診に比べて体への負担が軽く精度も高いとされる。
利用者は、自宅で尿を採取してキットを郵送すれば、約2週間で結果が報告される。リスクが高いと判定された場合は参加している医療機関を受診し、確定診断を受けるよう推奨される。
サツドラHDでは検査キット販売のほか、プロモーションを担当。5月をめどに札幌市、帯広市、旭川市の約10店のサツドラ店舗で取り扱いを開始する。価格は5万3900円。
2月27日の調印式で、富山浩樹サツドラHD社長は「がん検査が気軽にできるサービスがあることを広く道民に知らせたい。地域住民が多く訪れるサツドラ店舗を用いて、優れた検査技術普及の役割を果たしていく」と意欲的に語った。