アスリートインタビュー

北海道日本ハムファイターズ

西川遥輝選手

西川遥輝選手が入団2年で最も輝いたのは、6月27日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦だ。7回無死一塁、代打で登場し、ライトスタンドへプロ初ホームランを放った。
「手応えはよかったので、打った瞬間、入るかなと感じる余裕がありました。しかし、ダイヤモンドを1周したときの記憶がありません。自分でも気がつかないほど、興奮していたのだと思います」
前日の26日には兄貴分の杉谷拳士選手もプロ1号を打ったばかりだった。
「1歳上なので、食事に連れていってもらい、悩みもよく相談します。『切瑳琢磨していこう』と話し合っています。『負けたくない』という気持ちもあるので、杉谷さんのホームランに刺激を受けました」
和歌山県紀の川市で生まれ、野球好きの父の影響を受け、2歳から柔らかいボールとバットで遊んでいたという。小学1年生で少年野球団に入団。地元の強豪・智弁和歌山高校では1年からレギュラーとなり、4度甲子園を経験した。
「毎日の練習はとにかくしんどかったです。基礎体力をつけるため、とことん走らされました。あのつらさがあったから、日本ハムの練習でも弱音を吐かず、頑張れている気がします」
これまでの野球人生はケガに悩まされることが多く、順調ではなかった。高校1年の夏の甲子園では、大会直前に手を負傷。痛み止めを飲んで試合に出場した。昨シーズンは右肩痛に苦しみ、6月に内視鏡手術を受けた。
「難しい手術ではなかったので、今後の選手生命のことを考えてメスを入れる決断をしました。リハビリ中は野球のできない日々が続き、面白くなかったですね」
しかし、この経験を通じて、野球への情熱がいっそう強くなった。
今シーズン、1軍に定着しつつあり、毎日充実しているという。1軍と2軍では、大きな差があると感じている。
「技術やメンタル面、野球に対する姿勢など、すべてにおいてです。いま、一流のプレーを間近で見られるチャンスをもらっているので、吸収できるものは何でも吸収したい」
50メートル5秒8。俊足が売りだ。「盗塁王を目指せる選手になりたい」と語る“20歳のイケメン”は、着実にレベルアップしている。
(竹内)

◎好きな食べ物は 「オムライスです」
◎休みの日は何をしていますか 「オフでも野球をしています」
◎ハマっているものは 「アロマや香水など、いい香りがするものです。売っているお店には必ず立ち寄りますね」

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(にしかわ・はるき)1992年4月16日、和歌山県紀の川市生まれ。A型。身長179センチ、体重73キロ、右投げ左打ち。智弁和歌山高校卒業。10年ドラフト2位で北海道日本ハムファイターズに入団。50メートル5秒8の俊足や広角に打ち分ける柔らかいバットコントロールなどが魅力の内野手。将来のチームを背負う存在として期待がかかる。背番号26