【今月号特選記事】“鶏卵疑惑”吉川貴盛元農水相の“七転び八起き”人生

吉川貴盛氏 ©財界さっぽろ

「東京地検特捜部が吉川貴盛に狙いを定めた。養鶏関連の汚職のようだ。近々、家宅捜索が入る」

 そんな仰天情報が本誌記者に飛び込んできたのは、11月25日夕方のこと。

 それから5日後の12月1日夜、道内メディアの報道部署に“ピーコ”が鳴り響いた。“ピーコ”とは業界用語で共同通信社の速報配信記事を意味する。名前の由来は受信した際の効果音からきている。

 記事の冒頭、次のように綴られていた。

「鶏卵生産大手『アキタフーズ』(広島県福山市)グループの元代表(87)が、鶏卵業界に便宜を図ってもらう目的で、元農相の吉川貴盛衆院議員(70)=自民=に対し、現金を提供した疑いがあることが1日、関係者への取材で分かった。東京地検特捜部も把握しており、農林水産省やアキタ社の関係者を事情聴取するなどして、捜査を進めているもようだ」

 共同の配信を皮切りに、各社が一斉に吉川の汚職疑惑を報じ、表沙汰になった。

 渦中の吉川氏は道2区選出。道内選出の国会議員では、唯一の大臣経験者。辞任するまで党本部では選対委員長代行、二階派事務総長を務め、道内では自民党道連の会長だった。

 新年特大号では鶏卵収賄事件の真相とともに、吉川氏の70年の半生を振り返っている。その際、忘れてはいけないのが“音羽の門”(鳩山家)との浅からぬ縁だ。

 鳩山家は鳩山一郎氏、鳩山由紀夫氏という総理を出した日本を代表する政治一家。由紀夫氏が北海道にやってきたことにも、吉川氏が深く関わっていた。

 また、政治の世界は妬みやっかみつきもの。吉川氏の失脚を冷めた目で見る関係者は誰なのかを紹介。あわせて、“あるじ”の汚職疑惑で大揺れの2区の最新情勢もお届けする。

 今回、問題視されているのは、鶏卵生産業界と自民党との癒着だ。本日発売の財界さっぽろ新年特大号では、事件の構図も含めわかりやすく解説している。

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