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U’s I.G.I興業

高い技術力でどんな建物でも解体。大手商業施設など大型案件も多く手掛ける

建設業に欠かせない解体工事で高い技術。道内外に実績多数

 再開発などで新たな建物を建築する際に、古い建物から新たな建物へ〝つなぐ〟役割を担うのが解体工事だ。

 解体業の「U’s I.G.I興業」は2019年に設立し、今年5月に5周年を迎えた。木造、RC造、S造など幅広い構造の建築物に精通。一般住宅をはじめ大型商業施設やビル、倉庫などの解体工事をメインに、産業廃棄物収集運搬、鳶・土木工事、増改築・リフォーム工事、除排雪等も手掛ける。若い企業ながら多数の実績を持ち、業務エリアは道内全域のほか東北、甲信越と幅広い。

 宇波綾社長は「改築や建設の際には今ある古い建物を解体する必要があります。もともとあった建物のことや解体工事があったこと自体が忘れられてしまうことも多いですが、新たな建物を建て、未来を創りあげていくためには、私たち解体業が必要です」と話す。

 現場を率いるのがメインオペレーターの宇波慶聡取締役だ。60代のベテラン技術者が多い中、宇波取締役は40代前半と若いが、同社を代表する高い技術力を有する。これまでに、札幌市はもちろん関東圏でも技術者として活躍。デパートやオリンピック関連施設など多くの現場に携わってきた。

「解体工事には建設工事のような設計図がないうえ、ひとつとして同じ建物はありません。それぞれの建築物に適した手順や手法を考えるため幅広い知識と技術が必要となりますが、当社に壊せない建物はありません」と宇波取締役。

 安全管理にも定評があり、現場の整理整頓や強風対策でけがや事故の防止を徹底する。

 同社の理念は社内外で〝仲間を大切にすること〟だ。宇波社長は「地域社会や協力会社など、皆様との信頼や繋がりを大切にしています。社内でもコミュニケーションを大切にして信頼関係を築き、安心して働ける現場にしていきたい」と話す。地域の小学校に子どもたちの学びを広げるニュース掲示板「朝日写真ニュース」を寄贈するなど、地域貢献も積極的に行っている。

 宇波社長はモデルとしても活躍しており、洋服のイメージモデルなど幅広く活動。SDGsに取り組む沖縄県の企業のプロジェクト「UPCYCLE MATERIAL」では、廃プラスチックを再利用したアクセサリーの着用モデルに起用されている。業界では異色の社長だが、女性ならではの視点を生かし、働きやすい現場も目指す。

「事業拡大に向け、今後も増員や社員の資格取得を進めます」と宇波社長。

石狩市に資材置き場を保有
宇波慶聡取締役
バックホーなどのオペレーターを担う宇波取締役
モデルとしても活躍する宇波社長