中村憲昭法律事務所

なかむら・のりあき/1972年千葉県船橋市生まれ。96年早稲田大学法学部卒業。2000年札幌弁護士会登録。04年中村憲昭法律事務所開設。
労働者の思考を先読み。雇用・労働問題に対応する
かつては〝人権派〟弁護士として労働者側で残業代未払い訴訟を争った。しかし、知識が乏しいゆえに敗訴する中小企業経営者を多く見たことから「すべての法的弱者を救う」との観点で企業法務に注力する。
最大の強みは労使双方の思考が読める点だ。係争事案では相手側の弁護士の特徴なども踏まえて策を練る。
近年は企業が抱える問題社員の対応に注力する。特にリモートワークの解除で「さぼっていることがバレる」「隠れてバイトを続けたい」などから出社を拒否する社員が増えている。
「社員を信用しつつも管理することです。出社を業務命令として書面で出してください。日々作業内容の報告や成果物の提出を義務づけることも有効です」
また、人材難であっても違和感を感じたら「面接で採用を見送る」「試用期間を有効活用する」など初期段階の対策を呼びかける。
一方、経営者が一人で多くの業務を抱え過ぎ、手が回らないケースも多い。
「もっと気軽に弁護士を頼頼って下さい。顧問契約ならばリアルタイムで助言できるので、例えば不動産会社には『家賃滞納が1、2カ月続いたら免除してでも退去を促す』という損切りの提案もできます。訴訟になる前にご相談を」