ヤシマ商会
消防設備や弱電工事で創業70周年
今年70周年を迎えた「ヤシマ商会」。消防設備工事、弱電設備工事、消防設備点検、電気設備工事の4事業を展開し、火災報知器やスプリンクラー、消火器、インターホン、監視カメラ、ナースコールなど防災や安全に直結する分野の設計・施工、メンテナンスを手がける。
道内大手として官民から業務を請け負い、役場や公営住宅、医療機関、分譲・賃貸マンション、近年は札幌市営地下鉄大通駅や札幌コンベンションセンター、真駒内セキスイハウスアイスアリーナなども請け負う。
また、防水や解体の専門工事会社と連携し、老朽化した建築物のリフォームやリノベーションの依頼にも迅速に応え、安定して業績を伸ばしている。
今年7月には社内体制も刷新。専務の下出大雅氏が4代目社長に就任した。100年企業に向かうため、38歳という若さを武器に、就任早々さまざまな改革を進めており、その手始めに「我々の技術で建物の生涯に寄り添い人々の生命と財産を守る」との新たな理念を策定。5項目から成る指針も示した。
さらに30年までの目標として「売上高20億円」「社員数50人」「年間休日数120日」「社員平均年収500万円」を掲げている。
下出社長は「日本は人口減少のターンに入った。採用が難しい時代だが、建築物の老朽化はまったなし、新築の需要も急増している。若手の採用と教育、ベテランとの融合に注力していきたい」と語る。
そのためには「働きやすい社風や社内基盤を固めていくことが重要」(下出社長)と語り、9月にはオフィスのフルリノベーションが完了した。
「当社に入社してよかったと思えるような職場にしたいと考え、カフェやデザイン事務所を意識した内装にしました。建設会社の概念を覆すようなデザインになったと自負しています」と下出社長。
また、社内に火災報知器や配電盤などが設置されたトレーニングルームを新設。天候や時間帯を問わず作業の練習や手順の確認ができる。
下出社長は「当社は70年間、事業を通して札幌の街を守り続けてきました。社会や産業構造が変化する中、これからも業界をけん引する存在であり続け、みなさまの生命と財産を守っていきたい」と語る。