エフリード

「エフリード」は１９６２年に大樹町で創業した総合建設会社。２０１２年に賃貸マンション事業に本格参入し、グループ内で企画・施工、管理までを手掛ける。物件供給数は年間55棟前後と道内トップクラスで、来年もすでに30棟の着工が決まっている。

　選ばれる要因の一つが、道内では同社しかできない「ハイウォール工法」の採用だ。限界耐力計算を用いた構造設計で、壁式工法でありながら８階建てまでの物件が建てられる。建築費も従来のラーメン工法に比べて５％ほど削減可能。建築費が高騰している中で、オーナーから高い評価を獲得しているのも納得できる。

　また、入居率向上に向けたさまざまな差別化仕様を提案しており、好評なのがコンセプト物件だ。

　これまで〝女性専用〟や〝料理愛好家向け〟など独自の企画物件を考案。さらにオーナーズルーム付きやＺＥＨ賃貸マンションなども提案している。

　藤江伸二社長は「道外企業が道内に拠点を構えるケースが増加し、道外から入居者を迎え入れたり、道外企業が賃貸物件の法人契約を希望する例も増えている。多少家賃が高くても新築物件なら入居者は獲得できる状況です」と話す。

　このほかの差別化案として、４階や５階建ての低層でのエレベーター設置や、人気のシャワーヘッドの導入なども推奨。物件の付加価値を高めて家賃設定を上げることができる。ただこの場合、利回りは６％以上を必ずキープするべきだという。

「以前は８～９％の利回りが当たり前でしたが、建築費などの高騰により、６％以下だと将来の売却速度の遅延や希望価格低下につながる。また、土地をお持ちの方にはオーナーズルーム付き物件も推奨します。自宅の建築費用を入居者に支払ってもらうイメージです。土地代がかからない分、高利回りですから十分にその恩恵を受けることができます」（藤江社長）　　

　札幌圏での利回りが低下している中で、同程度利回りなら首都圏での物件所有も検討すべきとも言う。

「首都圏は人が多く入居率が高い。地価も下落しにくく、売却時のキャピタルゲインも値崩れしない。賃貸経営は現状を見極め、将来を推測することがとても重要です。物件の差別化や関東進出など、あらゆる相談に応じています」と藤江社長。