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北光記念病院

地域医療に貢献する北光記念病院(145床)

心臓疾患に対し内科的、外科的の両面からチームでアプローチ

 社会医療法人社団カレスサッポロの中核を担う「北光記念病院」は、内科、消化器内科、腎臓内科などを標榜。また、急性期病院として心臓血管外科と循環器内科は、心臓疾患に対する医師、看護師、コメディカルによるチームが、年中無休24時間の診療体制を敷いている。中でも循環器内科は専門的な診療を提供するため、動脈硬化に起因する狭心症や心筋梗塞などの虚血性血管疾患を対象とする「虚血部門」と不整脈に特化した「不整脈部門」に分かれているのが特徴だ。

 不整脈を専門とする吉田泉院長は「根治治療であるカテーテルアブレーション、脈拍を正常に保つ体内式ペースメーカー、植込型除細動器「ICD」が治療の3本柱ですが、さらに両心室ペーシング機能付き植込型除細動器「CRT‐D」を導入。難治性心不全の症例に適用でき、不整脈による突然死の防止に大きな期待を持っています」と語る。

 カテーテルアブレーション(経皮的カテーテル心筋焼灼術)では3種類の「3Dマッピングシステム」を使い分けているのも同院ならでは。アブレーションカテーテルによる心筋焼灼術は年間400例(2023年)を実施している。

 また、同院を語る上で欠かせないのが循環器内科と心臓血管外科の緊密な連携だ。「急性心筋梗塞、狭心症、不整脈発作などの疾患に対し、内科的と外科的の両面からアプローチできる」と吉田院長は強みをアピールする。

 もちろん急性期以外でも連携する。例えばペースメーカーのリード抜去術は循環器内科が担うが、リードが体内組織と癒着して外科的な緊急手術が必要なケースがあり、常に心臓血管外科がバックアップする。こうした体制を敷く医療機関は希少で、患者は全道から訪れている。

 心疾患は再発するケースが多く、治療後の服薬や通院などの生活管理が重要となる。同院では医師や看護師、ソーシャルワーカー、薬剤師、管理栄養士などがチームで対応。再発防止のサポート体制も整えている。

 なお、同院は2025年4月に開業予定の新病院「カレス記念病院」(東区北6東3)に統合。治療体制をより強化して移行する計画だ。

●診療科目
内科、循環器内科、心臓血管外科、消化器内科、放射線科、腎臓内科

●診療時間
月・金   9:00〜17:00
火〜木 9:00〜12:00

●休診日
土曜・日曜・祝日(救急は24時間診療)

吉田泉院長
心臓疾患には循環器内科と心臓血管外科が連携
多彩な機器を導入して幅広い疾患に対応。患者は全道から訪れている