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まつしま耳鼻咽喉科・耳鳴・めまいクリニック

松島 純一 院長
まつしま・じゅんいち/1976年北海道大学医学部卒業。82年同大大学院博士課程修了。89年オーストラリア・メルボルン大学で人工内耳・難聴・耳鳴りを研究。99年開院。日本耳鼻咽喉科学会認定耳鼻咽喉科専門医。医学博士。

ふらつきはフレイルの前兆。治療で予防・脱出を目指す

 厚生労働省では体重減少、筋力低下、疲労感、歩行速度の低下、身体活動の低下の5項目のうち、3項目以上が該当する場合を寝たきり状態の前段階「フレイル」、1~2項目が該当する場合を「プレ(前)フレイル」と定義している。

 該当項目が少ないうちに、疲労感を軽減するなどの対策を講じることが重要だ。年間400人以上のめまい治療に携わる松島純一院長は「フレイル・プレフレイル状態で耳鼻科に来る患者の多くは、ふらつきを主訴するケースが多い。当院では『心身医学療法』によって頭をすっきりさせ、めまいを改善させています。前頭葉の働きが向上した結果、意欲が増して疲労感も軽くなり、歩行速度や身体活動の改善にも寄与します。プレフレイルからの脱出と予防ができる」と話す。

 この「心身医学療法」は北海道大学病院勤務当時に、同学の応用電気研究所と共同開発した独自の治療法だ。耳への電気刺激と点滴を組み合わせることで、脳を活性化させ、自然治癒力や免疫力を高めるという。

「1~2回の治療で改善する人が多いものの、不調期間が長い場合は治療も長期間になるケースもあります。早めに受診を」

今年5月にはハンガリーで治療成果を発表