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ホクノー

健康ステーションでは体操教室が行われ、地域住民でにぎわう

厚別区の健康寿命を支える地域密着型の食品スーパー

 札幌市厚別区で食品スーパーを5店舗展開する。

 昨年11月には「ホクノー新札幌店」をリニューアル。冷蔵、冷凍設備を一新した。さらに、廉価なPB商品の品ぞろえも強化し、物価高騰で節約志向が強まる顧客ニーズを的確に捉えている。

 旗艦店「ホクノー中央店」があるもみじ台エリアは、高齢化率が50%を超え、少子高齢化が深刻化しているが、同社は独自の取り組みで地域の高齢者の健康を支えている。

 同店2階に設置した「健康ステーション」では、高齢者向けの体操教室やヘルスケア関連の講座、保健師による健康相談などを無料で提供している。2017年の開設以降、コロナ禍で一時休止を余儀なくされたが、再開以降の参加人数は堅調に推移。高齢者同士のコミュニティーの場としても活用されている。

 また、健康寿命を延ばすため、食生活にも配慮。管理栄養士が考案した定食を提供する「健やか食堂」の設置のほか、食品売場で販売する惣菜や弁当を充実させている。これらの健康増進への取り組みが評価され、今年2月には北海道地域福祉学会が主催する地域福祉優秀実践賞も受賞した。

 このほか、今年2月には札幌市が開始した「共創型スマートシティ 新・さっぽろモデル」に参画。タブレットなどのデジタル機器を活用し、高齢者の生活を支援する取り組みで、健康ステーションで操作方法などをレクチャーするほか、バイタル測定や保健師による健康相談も実施する。

 野地秀一社長は「新さっぽろエリアの交流人口は増えていますが、厚別区全体の人口は増えていません。高齢者が自立して暮らすことができ、若者が住みたいと思うまちづくりが必要です。地元のスーパーとして貢献していきます」と話す。 

野地秀一社長
もみじ台エリアに位置する「ホクノー中央店」