玄米酵素
玄米発酵食品と食改善で真の健康社会を希求する
玄米発酵食品「ハイ・ゲンキ」の製造・販売を手掛ける「玄米酵素」。「正しい食生活と玄米酵素の普及を通じ、真の健康をお届けする」というのが創業以来52年間、希求し続ける理念だ。
鹿内正孝社長は「健康とは、心身ともに健全であることを意味する『健体康心』が由来です。毎日の食生活こそが、健康な体と心を作る〝川上〟であり、医療や薬に頼る〝川下〟対応では真の健康は遠くなる」と語る。
〝人生100年時代〟と言われる一方で、日本の年間医療費は45兆359億円(21年度)、国民1人当たりの生涯医療費は2700万円に及ぶ。
「玄米酵素愛食者が日本国民の0・5㌫に相当する60万人を達成して医療費を半減できれば、年間7兆8000億円の医療費を減らすことができる」と鹿内社長は意欲的だ。
同社では、創業50周年を迎えた2021年にビジョン「NEXT 50」を策定。「医療」「食」「教育」「農業」「自然」の食に関する5つの健康事業で、培ったノウハウや情報、サービスを通じて理念の実現を目指している。
これを実践する一例が「食事道」の普及だ。日本人に適した米や野菜中心の「適応食」、住む土地で採れた旬の物を食べる「身土不二」、命あるものを丸ごと食す「一物全体食」という食の三原則を基本とする考え方だ。
鹿内社長は「食生活改善とともに、胚芽や表皮を含む玄米を日本古来の麴菌で発酵させた玄米酵素は、現代人に不足する栄養を補う自然の力です」と語る。昨秋には、10年間の研究による新品種米を使用した「かなう玄米」を発売。
「ハイ・ゲンキとともに食事道啓蒙の柱になる。米の消費減少や米文化衰退も打破していきたい」と鹿内社長。
エビデンス(科学的な裏付け)の研究にも力を注ぐ。
国立大学教授や医師らによる玄米酵素の素材「FBRA(ふぶら)」研究会を1999年に発足し、これまで38本以上の学術論文を発表している。
近年は、医療や医学研究機関との連携も加速しており、23年末時点で全国355の医療機関と提携している。
「対症療法だけでは真の健康が叶わないことに医師の皆さんも気づき始めた証左。未来を担う子ども達のためにも正しい食生活の啓蒙に力を注いでいく」と鹿内社長。
同社では、自然食レストランやショップ、クッキングスクールなどを全国規模で展開するほか、健康・食育セミナーなどで啓蒙活動を実施。セミナーの年間参加者は実に対面5万人、オンライン1万8000人に及んでいる。