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飯田枢税理士事務所

飯田 枢
いいだ・かなめ/1982年東京理科大学薬学部卒業。その後、ホシ伊藤(現ほくやく)勤務などを経て98年税理士登録。2001年飯田枢税理士事務所開設。22年岩見沢商工会議所監事。

企業の生き残り策に賃上げと値上げを推奨

 岩見沢市に拠点を置く飯田枢税理士事務所は、会計支援や税務申告のみならず、財務分野から経営コンサルティングサービスも提供している。

 飯田枢税理士は「特に中小零細企業ではトップのひと声で物事が決まりやすいため、重要な経営判断の際は税理士など外部の専門家の意見を聞いてほしい」とアドバイスする。

 また今年に入り、コロナ下の資金繰りを支えた無利子・無担保融資の返済期限を迎えた。これに窮した倒産が増えているほか、原材料やエネルギー価格の上昇が、経営を圧迫しているケースが目立つという。

「物価の高騰が止まらない。来年以降もこの傾向が続くでしょう。新規事業はできるだけ控え、設備投資のタイミングも慎重に判断すべきです」と飯田税理士。

 一方、最優先に取り組むべき課題としてあげるのが従業員の賃上げだ。その原資を確保するため、商品やサービスを値上げして価格に転嫁する必要がある。

「いま顧客や取引先との交渉がしやすい時期です。高騰するコストに追従するため、改めて適正な価格を提示して値上げ交渉を行なってください。得られた利益は従業員に還元して経済状況が好転するまで雇用を守りつつ、企業の体力を温存することが重要です」と飯田税理士。