ナインホールディングス
抜群の存在感を示すリーディングカンパニー
創業から20年以上にわたり、500棟以上の賃貸マンションを開発してきた「ナインホールディングス」。
企画から設計、施工までワンストップで対応。完成後の管理やガス供給も担う。近年、札幌は慢性的な土地不足となっているが、毎年20~30棟をコンスタントに供給しており、今年も札幌市内複数箇所で新築企画物件を完成させている。
7月に完成した大型賃貸マンションは、ファンド事業者に売却した。個人の投資家や地主に比べ、より緻密なプランニングが求められるため、ファンド事業者に販売する地場の企画会社は少ない。確かな企画力の証左といえるだろう。
一方、建築費の高騰を背景に、当初計画から設備のグレードを下げるなどの仕様変更をせざるを得ないケースが増えている。その点、同社は自社に施工部門を有し、大ロットでの仕入れや代替品の確保など柔軟な対応が可能。自社施工のアドバンテージを存分に生かしている。
土地の仕入れはスピード感を重視している。独自の試算システムを活用して土地の広さや用途、形状のほか、物件の仕様や設備などを入力するだけで簡易的な運用プランを算出。事業として成り立つか否かをスピーディーにジャッジしている。
また、企画料のみで生計を立てる企画会社とは異なり、中長期的な視点でプランを練るのも同社ならでは。企画料を加えると十分な利回りが確保できない地価の高い土地も、同社であれば優良な不動産投資商品へと変貌させられる。
また、企画物件はどれも相場家賃より高く設定するのが同社の流儀。人気の「ミラブル」や高速光回線「NURO光2ギガ」、オペレーション機能付き宅配ボックス「ポス宅」などを完備したプレミアムマンションとして差別化し、家賃の引き上げを可能にしている。当然、マーケティングも綿密で入居率は総じて高く、利回りアップという好循環を実現している。
管理戸数は1万戸を突破した。退去の抑止が実質利回りを高めると捉え、入居者満足の向上策として24時間365日対応のチャットサービスを導入している。また、オーナー一人ひとりに専任スタッフを置き、迅速な報告や提案を徹底。完成後の空室対策にも力を注いでいる。