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エフリード

低層物件のほか、中・高層物件も供給。近年の社会情勢を配慮した提案を行う

関東でも物件を供給。道外への不動産投資も推奨

「エフリード」の強みは賃貸物件の企画から施工、管理までグループ内で完結できる総合力だ。札幌市や近郊都市を中心に、ハイセンスな物件を提供しており、近年は関東への供給も加速。昨年度の受注高は130億円に達した。

年間60棟前後の新築賃貸物件をコンスタントに供給するなど、施工棟数は道内でもトップクラス。現在も道内外で40棟(2023年2月現在)の物件を建築中で、他社企画も含めた累計施工棟数は500棟以上にのぼる。

新規受注割合も業界屈指。業界では珍しく、施工数の1割以上が新規オーナーからの依頼だ。

要因は施工力の高さ。全国でも限られた企業しか施工できない特殊技術を用いた「ハイウォール工法」を採用した物件も手掛けている。 

藤江伸二社長は「元来、ハイウォール工法は中層までのRC造にのみ使われる工法でした。しかし、21年に『さくら構造』(本社・札幌市)が8階までの壁式鉄筋コンクリート造の確認済証を取得し、6階以上の施工も可能となりました。耐震性に優れており、従来法と比較しても工費は坪単価で5%ほど削減可能です」と話す。

昨年10月、同工法を用いた高層物件では道内初となる賃貸マンションを札幌市内に完成させた。23年は札幌市内で5棟建築予定となっている。  

一方、関東圏の物件供給も強化している。20年に神奈川県内の住宅建築会社を傘下に収めており、昨年11月には同社初となる自社企画の賃貸マンションを神奈川県平塚市に竣工したほか、今年3月には、神奈川県横浜市で5階建ての物件を完成させた。 

関東では、3年以内に年間20棟の供給体制を整えていく計画だ。現在、他社企画を含め13棟の建築を予定しており、地歩を固めていく。

「道内の地価や建築費は高騰し続けているため、中層階以上の物件を推奨しています。現状では、大型物件でないと将来の採算が合いにくいからです。また、利回りが同等でも、賃料相場が高い関東へ目を向けることもお勧めします。時代の変化に対応する賃貸経営を提案していきます」と藤江社長は語る。

高級感がある共有部。入居者ニーズを的確に捉えている
高級感がある共有部。入居者ニーズを的確に捉えている
神奈川県平塚市の企画物件