日糧製パン
物価高の対抗手段を模索し、良質なパンを作り続ける
「おいしく、北海道らしく。」をコンセプトに、さまざまなパン・菓子を製造する「日糧製パン」。
22年、人気の食パン「絹艶」からは新商品の「絹艶 山型」が登場した。
「軽めの食感が持ち味。量よりもおいしいものを食べたいという年配の方を中心に売れています。従来の絹艶、そして今回の山型と選択肢が増えました」と吉田勝彦社長。
あらゆる業界で物価高が叫ばれているが、パン業界も例外ではない。
「小麦をはじめとする輸入原料が値上がりし、円安の影響も大きく受けている。加えて工場を稼働させるため、そして物流に関するエネルギーコストも上昇している。また、それ以上に問題なのが人手。物流を担うドライバー、工場で働くアルバイト、パートが不足している」と吉田社長は現状を分析する。
多くの企業が解決策を見い出せない中、吉田社長は1つの方向性を示す。
「これからも人手不足は続くと考えた方が良い。パンは日配品と言われるが、配送の方法、回数も見直さなければならない段階に来ている。アイテム数を絞り、品質を落とさずに消費期限を延長できる商品づくりも模索していく」と吉田社長。
すでにロングライフ商品と呼ばれる賞味期限の長い商品を製造・販売しており、今後はチルドや冷凍の商品づくりも視野に入れている。