アサヒビール北海道統括本部
「スーパードライ」をリニューアル。「マルエフ」も好調
主力ブランドを発売以来初リニューアル
「すべてのお客さまに、最高の明日を。」をビジョンに掲げるアサヒビール。
22年は主力ブランドの36年ぶりのリニューアルや生産体制の強化、ラインアップの追加などを次々に実施した1年だった。
最も大きな話題は1月6日に「スーパードライ」のフルリニューアルが発表されたこと。1987年の発売以来、初めてとなる。
〝辛口〟のコンセプトはそのままに〝キレのよさ〟を維持しながら〝飲みごたえ〟を向上。中身はもちろんパッケージも一新した。
7月からは「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」の生産体制も強化。通年販売を開始している。
同製品は21年に発売。開栓すると、きめ細かい泡が自然に発生する。飲食店のジョッキで飲む樽生ビールのような味わいが楽しめるのが人気で、発売直後から商品供給が想定を上回った。一時休売になったこともある。
今回の生産体制強化に合わせてアルミの缶胴資材も改善した。開栓時の泡立ちを向上させ、飲み口全体が泡で覆われるまでの時間を半減させている。
10月からは新たなラインアップとして「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶大生(だいなま)」も発売した。これまでは340ミリリットルのみの販売だったが、485ミリリットルも加わったことで、満足感はもちろん、開栓時に泡立つ速度が速くなった。
開栓時8℃で340ミリ缶と比較した場合、泡の生成速度は2倍の速度になった。冷やす温度により異なるが、飲み口全体が泡で覆われるまでの時間を大幅に短縮した。
さらに女優の新垣結衣さんを起用したCMでおなじみの「アサヒ生ビール」(通称マルエフ)もラインアップを強化。2月に「アサヒ生ビール 黒生」を発売した。
同製品は86年に誕生したが93年に店頭では終売となり、一部の飲食店以外では飲むことができなかった。7月から北海道工場でも生産を開始している。
道内限定品や大通りビアガーデンが復活
道内に目を向けると4、7、11月に「スーパードライ北海道工場限定醸造」を発売している。北海道胆振東部地震の震災復興を応援することを目的に19年から発売し、売上の一部を北海道胆振総合振興局へ寄付する。原料には北海道厚真産米を用いて北海道工場で製造している。
イベントでは3年ぶりに「さっぽろ大通りビアガーデン」が復活。7月22日から札幌市中央区の大通公園6丁目で「ASAHI SUPER DRY BEER PARK」を開催した。
枝伸アサヒビール北海道統括本部長は「北海道を1つのエリアととらえず、地域に寄り添った提案をしていきたい。23年もこれまで以上に道民のみなさまの身近な存在になれるよう、さまざまな活動を継続的に企画していく」と話す。