【砂川誠のコンサの深層】大活躍の2年目MF・高嶺朋樹選手のユース時代は?

ユースで攻撃、大学で守備を学んだ
砂川 第17節の柏レイソル戦(5月29日)を終えてリーグ戦は11位。ルヴァンカップはグループステージを突破したけど。ここまでを振り返ってどんな印象?
高嶺 チームとしては開幕戦こそ勝ちましたけど、その後は結果があまり伴っていなかった。試合を重ねて徐々に自分たちの形が固まってきたのかなと。
個人としては、序盤はベンチスタートが多く、試合に絡めない時期が続きました。ただその間は、何が自分に足りないのかを考える機会だと思うようにして。それからここ2カ月ほどスタメンで出られています。
自分に求められている役割を果たせているからとは思いますが、ミシャさん(ミハイロ・ペトロヴィッチ監督)が思う以上の期待に応えているかといえば、まだだと。今はそこを追求しています。
砂川 ボランチとしてボールを奪う能力はすでに高い。プラスアルファで攻撃面、たとえばレイソル戦ではくさびのパスなんかも出していたけども。
高嶺 ボランチが1枚DFラインに落ちて、4バックの形から組み立てるのはミシャさんの戦術の基本で、そこは自分の役割です。
左利きなのと、サイドへの展開がしやすいボールの持ち方であったり、組み立ての安定感であったり、ということも役割の1つです。アンカーに入った時でも一通りできているのが、試合で使われる理由かなと。

砂川 一つひとつの技術がとても高いよね。ボール奪取だけではなく、技術があるから余裕を持ってプレーできているのでは。
高嶺くんのアカデミー時代を知っているスタッフが「昔は“優雅”にプレーしていて、激しくボールを奪うようなタイプではなかった」というのだけど。
高嶺 ユース時代は確かにそうです(笑)。筑波大学時代に守備だけでなく自分自身の体についても学んだことで、今やれているような守備の能力が身に付いてきました。
ユースで攻撃面、大学で守備力を鍛えた結果、苦手なことがないというのも自分の特徴だと思っています。(構成・清水)
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