【砂川誠のコンサの深層】河合竜二氏の語る“絆”
スポンサー・サポーターとの強い絆
砂川 厳しい日程が続く中だけど、チームやスタッフの様子はどう?
河合 1年かけてこなしていくものを半年で、という真っ最中なので、単純にいえば普段の倍は仕事があります。観客数の上限は5000人ですが、運営スタッフの人数も制限した状態でやっていて、ボランティアさんも来られません。 その中で、空けているアウェー席にコレオグラフィーで旗や布を敷き詰めるとか、毎回の作業が入りますから。夜の試合だと、片付け終わって会場を出るのが午後11時半とか。
砂川 お客さんは5000人まで入れるところ、これまで満員にはなっていないね。
河合 感染のリスクを避けたい、という方はまだ多いと思います。その上で、チケットがクラブの会員限定だと思われていたり、人数限定ということで売り切れだと思われたり、告知が行き届いていない印象もあって。毎試合5000人に近づけられるよう、PRしていきたいとスタッフ間で話しているところです。
砂川 試合の結果がよくないこともあって、選手もストレスが溜まるよね。
河合 道外でキャンプをしてそのままリーグ再開でしたし、それはあります。ただ、選手、フロント、スタッフも含め、現状を受け入れてやるしかない。 スポンサーさんについても、サンクスマッチのような、契約上の権利を行使できない状況です。それでも契約を打ち切るという企業は今のところありません。僕らも今、スポンサーさんに何ができるのかを考えながらここまできています。
砂川 スポンサーの商品を買えるクラウドファンディングが人気だったね。
河合 6月から8月までの間で5600万円以上集まりました。以前からコンサのサポーターは、スポンサーを応援したいという気持ちが強いことで有名でしたけど、改めてそれを感じましたね。コロナ禍によって、クラブ、スポンサー、サポーターそれぞれの絆が深まったのだと思います。
観客数の制限は9月末まで延長されましたけど、恐らく今シーズンは最後までこのまま、という前提で物事を考えたほうがいいと思っています。その前提で何ができるのか。僕らもスポンサーもサポーターもそれぞれ考え続けていくことになるのかなと思います。(構成・清水)
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