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率先垂範。〝ビジネスマン〟として学生の模範に

(わたなべ・としひろ)1952年日高管内門別町(現日高町)生まれ。77年東京農業大学農学部卒業。79年同大大学院修士課程修了。北海道栄養短期大学助手、講師を経て89年東京農業大学生物産業学部食品科学科講師、2000年同大教授に就任。東京農大バイオインダストリー社長などを経て14年同大副学長に就任。18年北海道文教大学学長に就任。博士(農芸化学)。

渡部 俊弘氏 学校法人鶴岡学園 北海道文教大学学長 

 就職の文教――道内屈指の就職率がそう言われる所以だ。学長に就いたのは18年から。自身が推進してきた自治体や企業との包括連携協定締結数は、24年7月で100件の大台を突破した。

 一方で、〝ビジネスマン〟としても幅広い事業を展開。「食と健康」「環境」をテーマに、ナノコロイドシリカサプリメントの開発や太陽光発電など、大学と親和性の高い分野において、大学ベンチャー企業9社を設立した。迅速な経営判断と着想が光る。

 なかでも再エネ事業は、環境省の「TPOモデルによる建物間融通モデル創出事業公募」を通過。自学の建物間で電力融資を行い、CO2削減と避難拠点機能を両立させる取り組みで、大学を活用したTPOモデルは国内初だ。 

「本学から起業家をたくさん輩出したい。まずは自ら道を示していきます」と率先垂範が信条だ。