ほっかいどうデータベース

くきつ

朝礼では年齢や肩書を問わず、一人ひとりが積極的に発言を行う

自ら発信できる社員を育成し、選ばれる管理会社へ

 札幌市内を中心に、プロパンガスの供給と自社所有物件を含めた賃貸マンションの管理を手掛ける「くきつ」。 

 ガスは約6900戸に供給する。独自に開発したメーターを用い、ガスの用途を調理、給湯、暖房に分別。暖房に使用したガス料金を40%割り引く「ガス安君」や業界では珍しい全戸同一料金プランなどで他社との差別化を図っている。こうした取り組みは、新規の入居申し込みや退去の抑制にもつながっている。

 ガス供給戸数とも連動する入居率を向上させるため、2022年には不動産管理部門にリーシング課を設置。7人の若手女性社員で構成される同課では、入居者募集業務や物件オーナーへの報告、提案業務を行う。管理会社と仲介会社をつなぐ業務用システム「リアプロ仲介」や「くきつ女子」のアカウントでインスタグラムを更新するなど、空室物件のタイムリーな情報を更新。若手社員のアイデアと対応力が功を奏し、入居率は右肩上がりだ。

 物件オーナーはもちろん、入居者視点でのサービス提供も欠かさない。現在管理する約2000戸の入居者に向け、自社運営の24時間受け付けと現場対応をさらに強化している。

 山仲啓雅社長は「入居者様からは〝すぐに連絡が取れる、すぐに駆けつけてくれる〟という安心感でご満足いただけていると思います。管理会社として目指しているのは〝何事もない〟ことです。『電球が切れている』『ごみが散らかっている』など、入居者様の前に我々が気づき、対応したい。今後も日々の巡回や清掃などを徹底していきます」と話す。

 また、若手社員の育成にも力を入れている。今年6月には、朝礼をリニューアル。従来は共有事項を伝える事務的な場であった朝礼を、若手社員が積極的に意見を発言できる場へと一新した。

 山仲社長は「若手社員の訓練の場の一つとして朝礼を活用しています。お客様とのコミュニケーションを重要視する中で、まずは社内のコミュケーションを活発にさせたかった。若手、ベテラン関わらず、意見交換ができ、業務もスムーズに進むようになったと思います」と笑顔を見せる。

笑顔で訪問客を出迎える